• 歴史・時代・伝奇
  • 異世界ファンタジー

自分の物語

昨日、近況ノートにて呟いた、どこにも出す予定のない物語を推敲した。
推敲してみて分かったのだけど、精神的なダメージが大きくて、食欲を失くした上に体調を崩してしまったので、自分でも驚いてしまった。
この手の題材は書けない……というよりは書きたくないし、書けるけれども、書けないなのだと気付いた。
それだけでも私にとっては大きな気付きだった。

推敲している間はともかくとして、読み終えた後に手は震えるし、夜、眠れなくなってしまったので、本当に「合わない」題材なのだと思った。
今日も体調を崩しているので軽く「特級呪物」じゃないかと少し遊んだ言葉を使ってみる。「特級呪物」なかなかいい言葉である。
……と落ち着ける為に書いたけど、そんな言葉で扱っていい題材ではないし、書く時に覚悟はした。覚悟はしていても、きつい。

書いたのは戦争のことだ。戦争の被害に遭った村の、選んだ道だ。
実際にその道を選んだ人はいたのだろうか。殆どは殺され、力に屈服せさるをえなかっただろう。
それでも、それでもその先に動く力があるのならば、この道を選んだ人はいたのだろうか。ふと、そう思ったのだ。

戦争の話を、いつかは書く日か来るのだろうか。そうならば、それは、誰に向けて書くものなのだろう。推敲を終えた物語を読みながら、ふと、そう思った。

――赦しとは、許されないことを受け入れて忘れないよう生きていくこと

Twitterに投稿した短歌を見ながら、赦しについて考える。
ゆるやかに穏やかにようやく体調は落ち着いた。

そんな作者が体調を崩す物語をここに投稿する訳にはいかないな、と判断したのが昨日のこと。
読んでみたら「いやいや意外と読めるよ」と言われるかもしれない。
テーマとしては駄目だと言われるかもしれないし、それはそれでいいな、と思った。

そうして回復しつつある私が「そうかあ」と思ったのが、自分の書きたい物語を見つめ直すことが出来たことだった。
私は最初から、書きたい物語が決まっていた。
時々、どこにも書かない小説を書きながら、説教臭いと感じたらお蔵入りになる。
誰に何かを伝えたい訳でも説教したい訳でもない。ただ、その世界に生きる人達の、生活と物語を書きたいのだと改めて思ったのだ。
だから、甘いよね、と思われるかもしれなくても、私は書きたくない描写は書かない。書かない、というよりほぼ「ない」世界と言ってもいい。何故なら私の物語の、私の世界なのだから、そこは誰にも口出させない。
そういう世界はきっと、たぶん、誰の中にもあると思う。
嘘くさいよね、なんて言われようとあなたの世界の中では確かに存在する本当の世界が誰の中にでも、ある、と思う。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
私は私の物語を書いて、日々を過ごしていきたいです。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する