井ノ下功

私はとある塾講師だ。平凡な生活の中で思ったことや考えたことをここに綴っていく。エッセイのように見えるかもしれないが、ここには虚構が多分に織り交ぜられている。他人の目に触れるのだ、…

軍警のベルトランド・リドルは、誰からも恐れられる見た目をコンプレックスに思っていた。 謎の乙女カトラは、役立たずの烙印を押されることを強く恐れていた。 ある春の夜に不思議な出会い…

普通の社会人2年生だった聖生 祐（セイリュウ タスク）はある日突然、異世界に召喚される。 そこでなぜか“聖女”とあがめられ、魔王を封印し世界を救ってほしいと頼まれてしまう。 しか…

本編→ https://kakuyomu.jp/works/16816452218394709218 ここは番外編置き場です。本編の重大なネタバレを含みますのでご注意ください。な…

僕のルームメイトになったのは、魔法使いだった。 でも彼はいい奴だったし、平和だったんだよ――途中まではね。 ある日「呪いをかけられた！」と主張した学生が階段から転落して怪我を負…

　半年前、私の愛した女性は毒を飲んでこの世を去った。私の友人はすべてを知っていて、何も言わなかった。 　ああ、だが、私に彼を責める権利があるだろうか？　忙しさにかまけ、彼女に何が…

そこに行けば願いを叶えてもらえる。 そんな噂を信じたがために、怪異に襲われる羽目になってしまった中学生。 彼女を救うために魔法使いたちがやって来たのだが―― ――それは一件の…

《その人に必要な物がキラキラ光って見える》 という特技を活かして、冒険者の町で雑貨屋を営むアンリ。 万引き事件や何やらが起きるときもあるけれど、仲良しの冒険者エルと一緒に過ごす日…

フリーランスの魔法使いアーチボルトのもとに、ある日「三人の少年魔法使いの師匠になってくれ」という依頼がくる。 断り切れずに請け負ったが、少年たちは謎の組織に命を狙われているようで…

自他ともに認める『平々凡々の平子ちゃん』こと美山美玲。 私立御ノ道学園に通う17才、ものすごく影が薄いただのモブだ。 そんな私が恋に落ちたのは、学園の王子様―― ――の、ボ…

平凡な少年は平凡な魔導師に出会い、普通の日常から普通の非日常へと踏み外す。

魔法使いの素質を持つ少年、アーチボルト・ウルフ。 彼は父親の反対を押し切って、魔法学校に入学する。 学校では、持ち前の好奇心と負けず嫌いを存分に発揮して、行方不明になったり、け…

英国は21世紀でも魔法の国だ。 幽霊が宙を飛び、妖精が庭に住み、悪魔が影に潜み、魔法使いが一般人と共存している。 ヘンリー・ロドニーは臆病で怖がりな大学生。だが、魔法使いのアー…

二十世紀末の英国。 労働者階級の青年アレクは、ひょんなことからお嬢様のヴァイオレットと出会う。 秘密の箱庭でこっそりと会っている内に、だんだん心惹かれていく二人。 だが、二人…

森に住まう少女は、ある日一人の男を助けた。 少女は少しずつ彼に心を寄せていき、彼もまた少女に心を返していった。 だが世間は、彼女を――“魔女”という異端の存在を認めていなかった…

『どこかへいっちゃったおねえちゃんへ』そんな宛先でも投函されたなら届けるのが郵便屋さんの仕事。手紙はどこへ届くのか。

美晴と千夏は吹奏楽部のサックスパートだ。一番上手なのは千夏。なのに彼女を差し置いて、美晴にソロパートが任されてしまった。そのせいでなんだか険悪なムードになっていく……。

郵便屋さんは森の中を舟に乗って進んでいた。無論、手紙を届けるために。

引っ越しに追われる要領の悪い男、俊太。配送料をケチったために部屋とホームセンターを何往復もするが、その挙げ句に部屋番号が分からなくなってしまった。後輩に電話して聞いてみたところ――

私は井ノ下功。ウェブ上でちまちまと小説を書く人間だ。どうしてもネタが出てこない時、キャラクターを呼び出してインタビューする。そしてまた続きを書く。この短い人生を駄作にしないために…

充電したまま、スマホを家に忘れてきた！　そういう日に限って、重要な連絡があるもので……。でも悪いことばかりじゃない。そんな日常の一コマを。

村娘は戦争のプロパガンダに利用され、「黄色い目の女」の話を繰り返しながら西へと進む。 ※この話はフィクションです。史実にはまったく基づいていませんし、モデルにした国などもあり…

自販機の裏、ビルの陰、あるいは橋梁の下――そういう現代の片隅、暗く淀んだ世界の隙間に、魔導師たちは住まう。それは欲望にまみれ人の道を外れた者たち。彼らは己に続く魂を弟子として捕ら…

生活力皆無の隠居占術師ジークムントのもとへ、突然弟子入りに来た少年ドゥイリオ。彼は十年前の内紛による孤児だった。 内紛の泥沼化に関与した過去を持つジークムントは、責任感と罪悪感か…

廃校前、最後の卒業式。校長先生の「私」は過去の映像を目の前に見る。

ピアノ馬鹿のお嬢様の家庭教師は大変だ。すぐにピアノを弾きに行きたがるし、気難しいし――どうしようもなく、可愛らしいから。 身分差に引き裂かれる二人の、最後の穏やかな一日。

子どもの幽霊が出ると噂の家へ、郵便屋さんは手紙を届けに向かう。

異能力を手にした高校生・刀堂 青尉(とうどう あおい)は、多くの組織に狙われる存在となってしまった― ―日本国民の二百人に一人が能力者の二〇二九年、異能力なんて珍しくもなんとも…

「俺は、一番星になりたかったんだ」 12月24日の朝。冴えない大学生のタカナシが参加したバイトは、子どもから夢を奪うサンタ(悪)の討伐に向かうというものだった。 クリスマスの…

Sky Bean――空の豆。空豆とは違う、伝説のもの。紀元前にアイソーポスはそれを発見し、近代にリチャードはそれを求めさせられた。彼らの物語の断片を、少しだけ集めて切り貼りする。

ある夏の日、海の家を経営する水瀬一秋は、砂浜で一人の女の子に出会った。訳あって二度と女性は雇わない、と決めていた彼だったが、勢いに押され一日だけ彼女を雇うことにする。――そして、…

天界・人界・魔界の三つが融合してしまった世界の片隅。カオスを極める世の中を、人間は清く儚く弱々しく、首の皮一枚のところで生きていた。――だが恐れることなかれ。どうしようもない状況…

豪雨の早朝。あるいは宇宙の果ての話。己の命と世界の終わりを感じて薄ら寒くなる、そんな感覚を書き留めたもの。

【少年と刀】旅籠で働く少年と、侍をやめたい男。刀に魅せられた二人の奇妙な出会い。【バンダリズムと学芸員】デビューを控えた新人アーティストと、博物館の学芸員。言葉を介して何を伝えら…

手袋をはめる際に口でくわえて引っ張る場合があるのは何故か。二次元だけの話だからどうでもいい？　まぁそう言わず、ひとつ真剣に考えてみようではないか――　（※すべてジョークです）