森に棲む少女と傷ついた青年の、出会いと別れを描いた短編作品。淡々と語られるだけに、内包する悲劇がこころに染みる。「違う」ことが罪なのか?無垢なることが悪いのか?棲み分けていてすら、正義を声高に叫び、糾弾し、追い詰め、抹殺する、善意の執行者が恐ろしい。この作品に、コロナ拡大初期の狂騒を想う。
スノードロップー私が知っているその花は俯いたようにそっと小さな白い花を咲かせる花です。花言葉は慰め。魔女が忌み嫌われる時代、魔法を使うことが出来る少女は森の中に一人で住んでいた。そこへ現れたのは……。切なくてきゅーと心が泣いてしまう物語でした。