ムクドリがキャーキャー(?)言いながら、用水路沿いの茂みに出入りを繰り返していた。
そこに巣があるのかと思って見ていたら、そうじゃないらしい。茂みに入ってはオレンジ色の実を一つか二つ嘴に挟んで出てくる。
遠目だったので何の実かは分からなかった。
その後、近所の別の場所でオレンジ色の実のなる木を見つけた。「ムクドリたちは、この実を食べてたんだな」と思って写真を撮って、実も取ってみた。
透き通ったオレンジ色で木苺にちょっと似ている。でも、木苺にあるような棘がない。
手のひらに乗せるだけで皮が破れて、中から粘性の高い果汁が出てくる。果汁を指に付けて舐めてみたら甘い。
一度、これに良く似た木苺を食べたら、口の中がチクチクして閉口したことがある。恐る恐る一個食べてみた(それでも食べてみる)。
桑の実によく似た味。でも、桑の実より柔らかい。
調べてみたら「ヒメコウゾ」という植物らしい。和紙を作る楮はこれから取るんだそうだ。クワ科の植物とのことで、味が似ているのにも納得。
自分が子供だったら遠慮せずに取ってぱくぱく食べるだろうなと思ったけど、さすがに止めておいた。
ムクドリは思う存分食べられてうらやましい。