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ポリッジマン(お粥マン)

アンパンマンを知らない人との会話。

「『アンパンマン』って知ってる? 日本のヒーロー物の一つで、あんまりシリアスじゃないんだけど……」

「いや、『あんパン・マン』って聞いて、シリアスなヒーロー想像する人いないでしょ? 『ポリッジ(お粥)マン』とか聞いて、劇画調のヒーローとか想像する?」

「なるほど……、確かに……。でも、それはかなりベトベトしててイヤなヒーローだな……」

* * *

ポリッジマンは、お腹の空いた幼児のところへやって来て、おもむろに木製のスプーンで顔からポリッジを掘り出して、ボウルに入れて差し出すそうです。

子供が嫌がって泣くと(私もイヤだ)、目を青く光らせながら「これがお前のポリッジだ……」と低い声でボウルを突きつけるそうです。

それは、果たして良いヒーローなんでしょうか。
突きつけられたポリッジがホカホカしてたらもっとイヤです。

あっ、でも雪山で遭難してるところで出会ったら、有り難くて涙が出そうですね。何なら、全身くるんで欲しいと思うかもしれません。ただ後で服を洗濯するのが大変そうです笑

2件のコメント

  •  アンパンマンは海外ではウケないとは聞きますね(国内では幼児向けコンテンツとして常に超強い)。
     あんパンって何だよ&なんでそれが顔で、食べさせてくるんだよ! という……冷静になれば我日本人でも「なんで……?」となるのですが。

     やなせたかし先生が戦後にアンパンマンを考えたときのテーマは「本当の正義って何だろう?」だったと聞きます。
     大きな混乱や生活苦、価値観の変動があったであろうその時代に見出だした「本当の正義」とは「お腹をすかせた人をお腹いっぱいにしてやること」と「自己犠牲」だったそうです。

     その線でいくと、ポリッジマンも自らの体を犠牲にポリッジを絞り出してくれる真のヒーローで……いや、やっぱ邪神の類いにしか見えねえ……!
    「あの雪山には行くでねぇ……ポリッジマンに粥を食わされるぞ……!」という伝聞が広まり遭難者が出なくなるという意味ではヒーローなのか……?
  • 私もアンパンマンを説明しながら、顔を食べさせるって……💦と思っていました。犠牲という意味では、息子を差し出すのを越える犠牲ですね。

    ポリッジマンはバトル物として考えると、「ポリッジパーンチッ」と叫びながら高温の粘着性物質を撒き散らしたり(掃除が大変)、相手からパンチを受けてもやはり高温の粘着性物質に手が埋まってしまうため、肉弾戦だったら攻撃レベルは高いかな、と思いました。

    邪神のポリッジマンは民間伝承になったら、お正月に雪山から降りてきて「ポリッジを食わね子はいねがー?」とか各家庭を回りそうです。

    ホラーものになったら、『近畿地方のある場所について』みたいに掲示板に「遊びに来ませんか。ポリッジもあります」とか書き込み始めいそうです。相手がスコットランドの女性だったら返事が来るかもしれません。

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