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ファラの血族 再編集と小話

 夜分遅くに失礼します。

 こんばんは。iReSHです。
 先日、Web小説をよく読むという友人と会った際に聞いたのですが、Web小説を読む方のほとんどはスマートフォンかタブレットで読むことが多いそうですね。(あくまで友人の一意見ですが…)
 それを聞いて、PC表示を基本とした改行やスペースを開けるのはあまり好ましくないと思い、以前より問題だったスマートフォン表示の粗を可能な限り修正いたしました。(それによってPC表示の方が少し読み難くなったかもしれません。)
 端末によってはまだ多少読み難い部分があるかもしれませんが、それは今後少しずつ直していければと思います。


 さて、上記の件だけで近況ノートを締めくくるには少し寂しい気もするので、せっかくですから今日は少しだけファラの血族の小話でもしようと思います。

 物語の後半で少しだけ出て来る四大公爵家――ザイデルフォン家、スイルリード家、ヴァンシュロン家、オーベスト家についてです。
 この四大公爵家にはそれぞれ象徴と言いますかイメージがあります。その象徴とは、剣、盾、鎧、兜の四つです。
 それぞれの象徴は、ザイデルフォン家は盾、スイルリード家は鎧、ヴァンシュロン家は兜、オーベスト家は剣が相当します。
 ファラの血族を最後まで読んでいただいた方にはザイデルフォン家が盾というのは少し違和感があるかもしれません。
 それは偏にアベルタスが「ヘイルベンで一番の武芸の達人」というリべルドの台詞からくるものだと思いますが、これは間違いではありません。
 というのも、そもそもの背景として、ザイデルフォン家は代々ヘイルベンと隣国との間を取り持つ「国境の番人」という役割を担っています。
 ファラの血族の物語はあくまでヘイルベン内の話なので隣国については存在くらいしか話には出していませんが、上界にはヘイルベンの他に三つの国が存在します。ヘイルベンは上界の中でも大陸の中心に位置する一番大きく、歴史も一番長い由緒ある国です。
 ユナウ達のいる現代ではどこの国とも戦争一つない仲の良い間柄ですが、万が一の有事に備え「一番最初に国を護る【盾】」としてザイデルフォン家は大義を背負ってきました。
 ここでアベルタス個人の話に戻りますが、アベルタスは物語にもある通り派手好きで目立ちたがり屋という性格です。そんな彼は幼少の頃、御家柄仕方がないと諦めつつも【盾】という役に不満を抱いていました。
 それは、盾は普段は動かずじっと待ち、いざ敵を前にした時でも他を守るために己は受身で有り続けなければならないと教えられてきたからです。
 パッとせず、自発的に動くこともない――そんな生き方は嫌だと、アベルタスは心の中で反発していました。
 しかし、そんな彼はある日こんな言葉があることを知ります。

 「攻撃こそ最大の防御である――。」

 この言葉に出逢った彼は、その日からひたすら武芸を極めることに時間を費やすようになりました。
 皆が休んでいる時も剣を振り、皆が寝ている時も神経を尖らせ、皆が食事している時も筋力トレーニングを欠かしませんでした。
 そんな彼の姿は次第に皆の心を惹くようになり、気づけば彼はヘイルベン最強の称号と共に、公爵としての在り方をも確立したのです。
 
 これがアベルタス・ロック=ザイデルフォンが【盾】の象徴でありながら「ヘイルベンで一番の武芸の達人」である由縁です。


 意外と長くなってしまったので今日はここまでにしたいと思います。
 次回はスイルリード家についての小話をしようと思います。
 私自身、四大公爵はファラの血族の登場人物の中でも特に好きなキャラクター達で本当はもっと活躍させようと思っていたのですが、ファラの血族はあくまでユナウ達メイン四人の視点で物語が進むようにしたかったので敢えて大々的には登場させませんでした。
 それは読者が物語に入り込むにはできるだけリアルな視点で、RPGの主人公のような視点で書いた方がいいと思ったからです。(私達も自分のいない場所の状況は分かりませんよね。)
 結果的に私の文章力や語彙力が足りてない所為で狙い通りに出来たかは微妙ですが、そういった背景もあって設定こそ考えたものの、公爵四人がどうやって下界人を説得したかまでは書いていません。
 そこは今後小話でそれぞれの公爵の人柄について書こうと思いますので、気になった方は是非ご自身で想像してみて下さい。
 もしくは「そこも読みたい!」と言って下さる方が多数いましたら、別視点といった感じで追加投稿するかもしれません。(たぶんないと思いますが…)


 ここまで長々とご愛読いただきありがとう御座いました。
 気づけば100PVも越え、読者の方々にはいつも感謝しております。
 まだファラの血族を呼んでいない方で、この近況ノートを読んで興味を持って下さった方がいましたら是非読んでみて下さい。たぶん読んで後悔はしないと思います……したらごめんなさい。


 それではお休みなさい。

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