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ファラの血族 小話③

 夜分遅くに失礼します。

 こんばんは。iReSHです。
 最近はTwitterの使い方にも少しずつ慣れまして、告知以外にも呟いてみたり、他の方のツイートをリツイートしてみたり、そこから他の方の作品を試し読みしてみたりしています。
 自分にない考えや発想に触れるのはやはり面白いですね。最近はスマートフォンの方にもカクヨム様のアプリを入れたので、ちょっとした時間に見たり読んだり出来て非常に便利です。

 さて、無駄話はこれくらいにして今回もファラの血族の小話をしましょう。
 前回、前々回に引き続き四大公爵家についてですね。今回は三家目――ヴァンシュロン家についてお話しします。
 まず始めに、前々回の近況ノートに書いた通りヴァンシュロン家の象徴は【兜】です。
 これは割とそのままの意味で、「頭を守る」=「国の頭脳」という連想で、その役割はヘイルベンの国営に関して王家との仲介・相談役という役割を担っています。具体的には、政治関連や税金関連、他国との貿易等、国を運営する上で必要なことを王家の意向に沿って遂行することがヴァンシュロン家の役割になります。要は政治家です。
 また、ファラの血族においてヴァンシュロン家は、ザイデルフォン家とスイルリード家に比べると登場したのはほんの少しだけ(記憶が正しければ1シーンしか登場させていなかった)ですが、実は物語の根幹に関わる重要人物でもあります。
 というのも、ヴァンシュロン家はヘイルベンで最初に誕生した公爵家であり、四大公爵家の中でも最も歴史のある御家です。
 そのため、ネタバレになってしまうので詳細は省きますが、ヴァンシュロン家は代々他の三公爵家とは異なり唯一王家との独自の繋がりを持っています。
 物語の根幹部分に触れる内容なのでネタバレなしで説明するのが物凄く難しいのですが、実はヴァンシュロン家は「ある人物(家系)」が隠し通してきた「とある真実」を二人三脚でずっと守り続けてきた御家です。
 それはつまり、ヴァンシュロン家は「王国の真実」を元から知っていた数少ない人物であるということです。
 しかし同時に、上記の「ある人物」の命によりそれを外部に絶対に漏らさないように徹底してきたのです。
 物語に登場するヴァンシュロン家現公爵――レイモンド・マグナ=ヴァンシュロンもまた例外ではありません。
 彼は親友でもあるリべルドの妻であり、ガイラの母親でもあるメリアについてその顛末を「ある人物」から聞かされて知っていました。
 しかし、彼もまた自分の背負った使命を全うするため、リべルドに真実を伝えることはしませんでした。
 当時、レイモンドは真実を知った上でなおそれを隠し通さなければならないことに毎日のように嗚咽を漏らし頭を抱えました。
 彼はヘイルベンで最も聡明だと言われるほど賢く、民にも厚く信頼されていましたが、そんな彼も裏では「真実」を知るが故の孤独と苦悩に苛まれていました。

 ですが、そんな彼だったからこそ下界人を説得し、共に理解し合うことができたとも言えます。(若干のネタバレごめんなさい。)
 他の三公爵がいかに優秀とはいえ、下界人との戦争は彼無しではきっと終結し得なかったことでしょう。


 さて、今回も大分長くなってしまったのでこの辺にしておきましょう。
 最後に余談ではありますが、以前名前付きの登場人物には実在のモデルがいると何処かで書いたと思います。ですが、それはあくまで人物像の話であって、名前に関してはごく一部を除いてほとんどが思いつきで決めています。
 ヴァンシュロンは名前に由来がちゃんとある上記のごく一部の例の一つで、世界三大時計ブランドのヴァシュロン・コンスタンタンから取りました。
 公爵家の名前にするには遜色ない良い由来だと、当時名付けた自分を褒めたいですね。


 次回は最後の公爵家――オーベスト家についてお話ししたいと思います。
 本日も長々とご愛読ありがとう御座いました。

 お休みなさい。

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