📖第496話 相手が小さすぎる!
https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818023212438691277📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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|雷丸《いかづちまる》は小さい。その機動性を生かせば、5発の空気弾をかわすことは容易かった。覚醒した|魔視脳《まじのう》を持つ雷丸には、目に見えぬはずの空気弾がネオンサインのように光って観える。
だが、避けない。
避ける必要がない。
「ピーーィッ!」
「遠当てだと? 馬鹿なっ!」
雷丸は前方の空気弾に向かってイドの塊を飛ばした。その色は「終焉の紫」。
束縛するイドを消し去られた空気弾は、ほどけ、膨れながら雷丸に迫る。その小さな体を吹き飛ばす空気圧となって。
雷丸は体を包むイドの鎧を変形させた。翼をたたみ、細くとがった|錐《きり》になる。
体の小さいことを利用して、空気圧の薄い隙間に錐の先端を打ち込み、身を捻ってすり抜けた。
一切の抵抗もなく、雷丸はするりと空気弾を潜り抜けて見せた。
「相手が小さすぎる! くっ、逆風陣!」
ジローは攻撃を諦め、防御を強化した。既に固めた「|氷柱牢《アイス・バインド》」の周りに竜巻を起こした。通常の風陣と違い、竜巻を天地逆さに回転させる。
逆立ちした竜巻が形作る円錐は標的の上で閉じていた。
……
お楽しみください。🙏😊