📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」(異世界ファンタジー)
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
🌎️https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346
ご愛読ありがとうございます。
📖「第690話 うまく当たればの話です。」
🌎️https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818622173508834132
🗒️(完璧な防御というわけじゃないけどね……)
マリコの驚きと裏腹に、ステファノは内心|独《ひと》り|言《ご》ちた。
守りにこだわるなら「|護身具《タリスマン》」がある。あれなら魔法攻撃も防げるのだが、ステファノは護身具を商売にするつもりはなかった。
(悪用されたら困るからな)
盗賊や犯罪者に利用されることがあってはならない。
そして、戦争――。
|禁忌付与具《プロヒビター》を使って「正当な理由」という使用条件をつけたところで、すべての戦争は正義の名の下に行われる。
護身具を装備した軍隊は、そうでない敵軍を蹂躙するだろう。
(過ぎた力は悲劇を呼ぶ)
それがステファノにとっての現実だった。
「これがあれば無敵かもしれない」
ステファノの思いを|他所《よそ》に、マリコは魔法付与された剣を手に興奮をあらわにしていた。
そのぎらついた目を見て、ステファノは危うさを感じた。……
+++++
お楽しみください。