📖第490話 こりゃあ勝負にならないんじゃないか?
https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818023211760910462📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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📄「とてつもない脳筋じゃねぇか!」
トーマが呆れて吐き出した。
「あのガタイで繊細な作戦を立てられても、気持ちが悪いだろう?」
「2人とも失礼。繊細な脳筋かもしれない」
「脳筋のどこが繊細なんだよ!」
変態評論家を自認するサントスであったが、ノーマルな感覚しか持たないスールーとトーマとは話が合わなかった。
イライザの対戦相手はオルトという男子生徒だった。こちらは普通の魔術科学生である。
「魔術対武術か? ある意味典型的な異種競技対決だね」
「それを言うなら、魔術対暴力。いや、魔術対筋肉」
観客席から見る限り、イライザは防御を捨てて攻撃に|全振り《・・・》している。オルトの防御がこれをしのげるかが勝負のポイントになろう。
試合開始線に立ったオルトはイライザの巨体と荷車に山積みされた大槍を見て、顔を引きつらせていた。対するイライザは獲物を前にしたライオンのごとくオルトを睨みつけ、獰猛に微笑んでいた。
「こりゃあ勝負にならないんじゃないか?」
トーマが低く漏らした時、試合が始まった。
……
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