📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第621話 実に興味深いサンプルだ。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093088492833629📄(チャンスだ!)
距離と時間が生まれたのを見て、ドリーは戦いの流れを自分の側に引き戻そうとした。
(重なっているところへ遠当てだ!)
轟!
イドをまとわせた圧縮空気弾がドリーの左手から飛んでいった。騎士の手に盾はない。見えない空気弾をかわさない限り大きなダメージが避けられない。
(「高速」が避けても「剛力」には当たるはず)
連携が崩れたところへ斬りこもうと、ドリーは剣を構え、重心を落とした。
「何っ!」
ドリーの目の前から相手の姿が消えた。空気弾はむなしく、標的がいた空間を通り過ぎる。
(蛇の目っ!)
敵を見失ったドリーは感知系ギフト「蛇の目」をフル稼働させた。視覚が見失った敵の像を、第3の目がくっきりと浮かび上がらせる。
「そうかっ! 2人のギフトは同調している!」
うれしそうに叫ぶドイルの声は、集中するドリーの耳に入らない。
今しも「2人の高速騎士」が左右に分かれてドリーに襲い掛かろうとしていた。
「イドは1つ。ギフトを共有しているということですね?」
「一卵性双生児が思念レベルでも同一性を保つとは……。実に興味深いサンプルだ」
きわめて同一性の高いイドを持つ双子騎士は、互いのギフトを共有していた。2人とも「剛力」と「高速」の両方を使うことができるのだった。
「あれだけ同調していれば|行《・》|動《・》|の《・》|意《・》|図《・》まで共有できるはず。いわば『一心同体』だ」……
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お楽しみください。