📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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📖第482話 弓では不都合があるのかい?
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16817330669075623455「そういうことか。武術同士の戦いってわけだね。それはそれで面白そうだ」
「弓の射程は魔術より長い」
「普通はそうだな。だが、30メートル離れたら当てるのは大変だぜ?」
日本における弓道競技では「近的競技」で28メートル、「遠的競技」で60メートル先の的を狙う。
使用される和弓は全長約2メートルもある長弓である。
ここで少女たちが使用するのは狩弓とか半弓と呼ばれるサイズのものだ。
しかも的は必ずしも止まっていてくれない。動く的を射抜くのは至難の技であった。
「しかし、弓かぁ」
トーマが悩ましげな声を出した。
「どうした、トーマ? 弓では不都合があるのかい?」
「いや、だって攻撃の際は両手がふさがっちまうだろう? 台車は動かせなくなるぜ」
魔術を使えぬ少女たちは、攻撃の間無防備に自分の標的を放り出しておくことになる。
「クロスボウなら片手でもどうにか使えるけどな」
商売柄トーマは武器にも詳しい。
しかし、クロスボウにしても30メートル以上の距離で命中確率を上げようとするなら、両手でしっかりと保持する必要があった。
「この2人はどういう戦い方を選ぶかな?」
トーマの解説を聞いた上で、スールーは戦いの行方に興味を示した。魔術や武術に興味はない。知識も乏しいのだが、戦略や戦術の競い合いとなると俄然引き込まれるらしい。
それはボードゲームのような知恵の競い合いではないか。それなら自分にもわかると。
……