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更新しました。累計300万PV突破の「🍚🥢飯屋」です。

https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16817330663864779259

📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙‍♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
🌏https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346

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📖第414話 閣下の御心、よくわかりました。

 表立って言えることではないが、国王陛下その人や第1、第2王子たちに比べてジュリアーノ殿下の守りは薄い。その隙を突かれて暗殺されかかったばかりであった。
 護衛に当たる騎士の数や費用に限りがある以上、第3王子への備えが後回しされるのは仕方がなかったのだ。

「この宝剣があれば剣や魔術の危害から殿下をお護りすることができるのね?」
「左様です。|もっと早く《・・・・・》献上するべきであったと、侯爵閣下は仰せです」

 暗殺未遂事件の存在を知らぬマリアンヌやドリーには響かぬ言葉であったが、リリーにはマルチェルの真意が手に取るようにわかる。

 結果的に王子の命は守られたが、実際は危うかった。命の瀬戸際まで追い込まれたのだ。

 ギルモア家|所縁《ゆかり》のネルソン商会が預かりながらその始末。ギルモアとしての後悔と謝罪の意味が込められた献上品であった。

「閣下の御心、よくわかりました」

 リリー学長は静かに頷いた。

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