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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346📕第221話 2+1は3ではない。
📕一部抜粋:
「さっきの光複写で原稿を縮小することはできませんか?」
ステファノの脳裏にはネルソンに与えられた遠眼鏡のイメージがあった。
背負った背嚢から遠眼鏡を取り出してみた。
「これは遠くの物を大きく見せる道具ですが、反対からのぞくと近くの物が小さく見えます」
望遠鏡を手にした子供ならば誰もがやること。ステファノも反対からのぞいたらどう見えるのかという好奇心に負けて、物が小さく見える不思議さを味わったことがある。
「随分立派な物を持っているね。うん、その紋章は……ネルソン商会の物か。いや、ギルモア侯爵様の物と言うべきか」
「ご縁があって、アカデミーにはギルモア家の|寄子《よりこ》扱いとして入ることができました」
隠す必要も無かろうと、ステファノは事実を告げた。
「それはまた大きな後ろ盾を得たものだね」
「それよりも問題は遠眼鏡の仕組みです。遠眼鏡のように小さなレンズから大きなレンズに光を送れば、元の絵を小さく縮めることができるのでは?」
……
🖋光学式の縮小コピーは実現するのか?
🖋情革研の研究は果てしなく続く。
🖋お楽しみください。🙇