📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第622話 終わってみれば圧倒的だったね。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093088618296225📄「『鉄壁』だとっ?」
誰よりもその名が意味するところを知るシュルツが、驚愕の声を発した。その声に重なるように、双子騎士の片割れがドリーに襲いかかる。
その剣は「剛力」と「高速」のギフトを兼ね備え、稲妻のように速く、雷のように重かった。
うなりを上げて迫りくる剣尖を、ドリーはかわし、受け流す。
10合を超え、20合に達した時、無呼吸で剣を振るっていた騎士が一瞬息を継ぐ。
その瞬間をドリーは見逃さなかった。
一瞬、虚となった剣を手繰り寄せ、騎士の右手を絡めとりながら体をさばいて、上からひじを抑えた。
「高速挙動」に身を任せていた騎士の重心が面白いように崩れ、自ら望んだように空中に体が舞い上がった。
隅落としの投げ技。騎士が空中を舞っている間からドリーの体が無駄なく動き、とどめの一撃を打ち下ろす態勢に入る。
「それまでっ! それまでっ!」
シュルツ団長が血相を変えて飛び込み、ドリーの肩を抑えた。
どおっ!
騎士の背中が地面を打つのとほぼ同時であった。
拳を止めていたドリーは、倒れた騎士から視線をそらさぬまま、すすっと後ろに下がった。一呼吸おいて構えを解き、一礼した。……
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お楽しみください。