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歴史回(歴史は造れるのかい?)

 ニイハオ。
 皆のお友達。 
 橘風儀ある。

 今日は。
 歴史はどうやって作られるのか。
 についてお話ししていくあるよ。


 大陸では歴史は後世によって。
 造られると言われているのだけど。
 どうして。
 そうなったのか。
 古代から見ていくあるよ。

 始まりの王朝。
 夏王朝。
 この王朝に関しては。
 文字すらない時代だから。
 口頭で伝わった。
 伝承や民話が。
 後世に伝わっていくよ。
 
 文字すらない時代だから。
 実質、考古学の発見で。
 つじつまを合わす感じね。


 で、其の次の王朝。
 殷(商)王朝。

 此の時代の中期に。
 甲骨文字が生まれたのだけど。
 書かれている内容は。
 祭事ばかりであって。
 後世に歴史を残す。
 と言う意味合いは。
 今に比べたら大分薄かったね。


 更に次の周王朝。

 青銅器に文字を描くことを。
 金文と言うのだけど。
 政治的な意味合いを。
 示す為に刻まれ始めるね。

 数多の金文があるのだけど。
 一つ印象的な金文があるので。
 紹介するね。

「天は大いなる禍を下ろされた。数多の異民族が周に侵攻した。王の近衛軍が派遣され。老人、女子供も一人も残さず。連れ帰れと命じたが。王の近衛軍すらも怯えて動けぬ有様。嗚呼、我らはどうやって……」


 金文には政治的な言動や。
 祭事を描く中で。 
 此れだけが異様な金文だったので紹介したね。


 まぁ、逸れた話は置いといて。

 周王朝までは。
 後世に伝えるではなく。
 其の当時の事実を口頭で。
 終わらせない為に。
 書き残されていたね。


 で、周王朝が衰退し。
 春秋時代に入ると。
 
 殷代、周代では。
 秘匿のように伝わっていた。
 文字の神秘が外され。

 文字が広まり始めたね。


 その文字を広げるのに。
 一役買ったのが。
 孔子ね。


 孔子は自ら文を書く傍らで。
 弟子に文字を教え。
 数多の文字を読み書きできる者が。
 生まれ始めたね。

 どの時代に於いても。
 文字を書ける者が。
 歴史を作るね。



 儒学者のゴールは。
 現在で言う。
 なろうの軍師的な立ち位置。

 或いは。
 政治家のご意見番になることね。
 
 自分が王のお膝元で働く為には。
 不安を煽るのが一番ね。


 だから、就職活動の一環として。
 王の下に訪れ。

 國を作った者は聖人で。
 國を滅ぼしたのは。
 徳を治めなかった悪人。

 これは、歴史が証明していまーす。

 だから、徳を治める為に。
 私を先生と崇め。
 相応の給料と地位を寄越しなさーい。


 こんな感じで。
 儒学者は。
 就活したね。


 王に説得する過程で。
 既存の歴史だと。
 説得力が欠けるので。

 大枠で伝わっていた。
 歴史に。
 都合の良い歴史的事実を。
 着色し始めたね。


 其の結果。
 夏王朝、殷王朝、周王朝の創始者は。
 皆、聖人に描かれ。
 
 國を滅ぼした王は。
 皆、女や酒に溺れた悪人に描かれたね。


 紀元前の春秋戦国時代には。
 もう、既に。
 後世の者達が好き勝手に。
 歴史を編纂し始めていたね。



 まだ、まだ続くけど。
 長くなりそうなので。
 一旦、此処で区切るね。


 次は、言葉は言霊。

 歴史的に虚構を入れると。
 其の虚構が事実になると言う。
 怖い話を伝えたいね。

 
 それでは。
 ツアイチェン。

2件のコメント

  • とてもわかりやすい解説ありがとうございます。
  • まだまだ続きますよぉ。
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