詩歩子

  • エッセイ・ノンフィクション
  • 詩・童話・その他
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『情を抱いたから。殺される事を望む』／
小田舵木

―これは私こと新藤桃（しんどう・もも）が初めてハート・スナッチャーを祓った物語。 　 　私は祓い屋の家に産まれた。 　私は厳しい修行の日々に明け暮れた。 　その側にいたのが。恵那…
  • 残酷描写有り
『私との出会いが。アンタを自壊させてしまったのか』
小田舵木
凝縮された命のやり取り
深宙 啓 (Kei misora)

『死にたくば。名で身を縛れ』／
小田舵木

　僕は心臓を喰らった。そして永久の命を得た。 　だが。永久の命を得た事で。人の輪からは外れてしまった。 　無限を生きる者は有限の者と交われない。 　人は交わりに同質性を求めるから…
『お互いに自らに絶望しているから。友情を育む事ができた。』
小田舵木

『勝負に勝たなければ。生き残れない』／
小田舵木

　私こと新藤（しんどう）は祓い屋である。即ち怪異の専門家。 　今日もこの福岡という街にはハート・スナッチャーという怪異が現れる。 　いい加減、出過ぎだ。お陰で私は本業の会社員との…
  • 残酷描写有り
『俺は躊躇しない。だからこのゲームで勝ち続けられるのだ。』
小田舵木

『欲を満たしても。そこに物語がなければ意味はない』／
小田舵木

　私こと新藤（しんどう）は祓い屋だ。要するに怪異の専門家。 　今日もいつもの焼き鳥屋に居るとニュースが入ってくる。 　『心臓を抜かれた死骸。ラブホテルで発見』 　これはハート・ス…
  • 暴力描写有り
  • 性描写有り
『欲を満たすにしても。そこに感情が伴わなければ意味がない気がする』
小田舵木

『人として死にたいのなら。人として生きよ』／
小田舵木

　僕こと成田（なりた）は大学を中退した引きこもりだ。 　今日もベットの上で寝転がる。 　さっき呑んだ酒が効いている。僕は胸を掻きむしる― 　すると。僕の手は沈み込み。自分の心臓を…
  • 残酷描写有り
『僕は―心臓を食べるという目的に貫かれた動物に生まれ変わったのだ。』
小田舵木

『人を望んでしまったのなら。人に還れ』／
小田舵木

　俺こと藤野（ふじの）はハート・スナッチャーだ。 　ハート・スナッチャーとは。ヒトの心臓を抜き取り、喰らい、永久の命を得た者の事。 　俺は戦国の世から令和の今まで生き延びている。…
『絆を結ぼうとしてしまった。選りに選って一番厄介な相手と。』
小田舵木

『愛しているのなら。心臓を捧げよ』／
小田舵木

　僕こと蔵本真司（くらもと・しんじ）は十和田心（とわだ・こころ）に恋をした―のは良いが。 　彼女は僕の心臓を掴んだ。心理的にも。そして。物理的にも。 　これは後から名前が分かるの…
  • 残酷描写有り
『何かがあれば心臓を差し出す。それは僕が彼女を愛してしまったからだ。』
小田舵木

『泡沫の創造主、もしくはカッサンドラ』／
小田舵木

　私こと阿波野（あわの）は。世界の創造主である。 　私は何万回も世界を創り直した。いずれ来る大質量隕石の衝突を軸に。 　そんな私にも伴走者はいる。幼馴染の豊太郎（ほうたろう）であ…
  • ★6
  • SF
  • 完結済 1話
  • 8,622文字
  • 更新
『創造主、もとい観測者である私は。永遠にこの世界に囚われているの』
小田舵木

『砂で塑像する男と見守る女』／
小田舵木

　僕こと砂川（すなかわ）は―かつて亡くなった幼馴染の圭子（けいこ）が忘れられない。 　だから。僕は彼女が好きだった海へ行って。その砂浜の砂で彼女の像を塑像する。 　これはある種の…
  • ★24
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 7,437文字
  • 更新
『僕は塑像する。地球上で酸素の次にありふれたケイ素―砂―を使って。』
小田舵木

『光太郎と甲賀―相談する男共―』／
小田舵木

　僕こと光太郎（こうたろう）と甲賀（こうが）は幼馴染である。 　甲賀は何かある度に僕に相談してくる。僕はその相談に対して珍妙な応えをするのが通例だ。 　だが。それで案外物事は回る…
『「お前が僕の名前を呼ぶ時は」「大体お悩み相談の時間だな」』
小田舵木

『フェン・アイ・フォール・イン・ラブ―恋に落ちる瞬間を待ち望む女―』／
小田舵木

　時田結子（ときた・ゆうこ）は３０歳の独身女性。 　最近は孤独の問題に苛まされている。 　私はもう若くない。恋になんて落ちれない―そんな事を考えながら生活している。 　 　最近は…
『恋に落ちる瞬間。 私にもう一度、その瞬間がきますように。』
小田舵木
さみしさは「人の形」でしか埋められないのか
あまくに　みか

『ブルー・イン・グリーン―藍は緑に混じりて―』／
小田舵木

『そして僕には不要な男性器がついてる…交換してくれない？』 『無茶苦茶言うな』 『でもそうしたら。色々スッキリすると思わない？』 『そりゃね。私は男として思う存分、女性を好きにな…
  • ★10
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 9,921文字
  • 更新
  • 性描写有り
『私は―多分。昔から緑に惹かれていたのだ。気がつかなかったけど。』
小田舵木

『ウィッチクラフト―魔術を行使するか否か―』／
小田舵木

　女性遺伝子工学者の業原（ごうばる）は決断を迫られていた。 　ヒトの受精卵に遺伝子編集を施すか否かを。 　彼女には私的な思惑がある。かつて交通事故で亡くしてしまった自分の息子を黄…
  • ★9
  • SF
  • 完結済 1話
  • 8,450文字
  • 更新
『私は私欲を満たし、魔術を行使すべきか？』
小田舵木
デザイナベィビーブルー
ガガガ

『スプリング・イズ・ヒア―春はやってきてしまう―』／
小田舵木

　僕こと来島（くるしま）みさきは幼馴染の春奈（はるな）と『もう一度出会い直す』のが憂鬱だ。 　春奈は若年性アルツハイマーに侵され、記憶を失い、アイデンティティを無くした。 　だが…
  • ★21
  • SF
  • 完結済 1話
  • 10,340文字
  • 更新
『ねえ。来島くん。私は私として再生されてる？』
小田舵木

『ホワット・イズ・ティス・シング・コールド・ラブ―恋とは何でしょう？―』／
小田舵木

　僕こと神崎（かんざき）は恋に落ちた。相手は純喫茶でバイトする大学生の小森和都（こもり・わと）。 　僕は中高と男子校出身で恋には疎い。だから彼女との距離も詰めあぐねている。 　 …
  • ★14
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 9,603文字
  • 更新
  • 性描写有り
『恋とは。落ちるものであり。運命のように僕を引きずっていく。』
小田舵木

『カム・レイン・オア・カム・シャイン―何があっても―』／
小田舵木

『僕は！貴女が好きです！何があっても…貴女を守り抜きます！！』 　僕こと雨宮（あめみや）は白神陽菜（しらかみ・ひな）に告白をした。 　この言葉には根拠がないわけではない。 　僕は…
  • 残酷描写有り
  • 暴力描写有り
『僕は彼女の側を離れない。 　雨が降っても晴れても。何があろうと。』
小田舵木

『マイ・フーリッシュ・ハート―恋に落ちた俺は愚かなり―』／
小田舵木

　俺は馬場鹿之助（ばば・しかのすけ）。恋する１７歳。 　惚れているのは風野凛花（かざの・りんか）という先輩だ。 　惚れてる俺は―彼女に話しかけることもままならない。だから…半ばス…
  • ★9
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 6,646文字
  • 更新
  • 性描写有り
『愚かなり我が心。この言葉ほど俺を形容できる言葉があるだろうか？』
小田舵木

『オータム・リーヴス―枯葉。去りゆく女―』／
小田舵木

　落合（おちあい）くんは死にゆく幼馴染の美葉（みよ）を病室で見守っている。 　窓の外には楓の樹。この秋の季節に赤い葉を散らしている。 　この楓の葉が散り切る頃には美葉は亡くなる……
  • 性描写有り
『その脚元には。色を失った枯葉。美葉の欠片が落ちていて。』
小田舵木

『サムディ・マイ・プリンス・ウィル・カム―いつか王子様が―』／
小田舵木

　※独身女性の休日を描くスケッチ。緩い恋愛描写あり。 　私は白河雪子（しらかわ・ゆきこ）３０歳。 　そう。３０歳になってしまったのだ。恋人も居ないまま。 　私は孤独に生きようと…
  • ★12
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 6,728文字
  • 更新
  • 性描写有り
『将来の私の王子を待っている…』
小田舵木
お姫様も王子様も時がすぎれば歳を取る
石の上にも残念

『メトロノームは再び動き出す』／
小田舵木

　俺は雷に撃たれたはずなのに― 　１４の頃に戻って来ていた。眼の前には『この世界』に居たはずの俺の死骸。 　 　俺こと神崎鳴（かんざき・めい）は雷に撃たれて、過去の可能世界の一つ…
  • 残酷描写有り
  • 暴力描写有り
『過去に思い残しをした人間は悲惨だ。現在を生きることが出来ない。』
小田舵木

『不安がりな少女と楽天的な少年』／
小田舵木

　弦巻陽子（げんまき・ようこ）は未来に不安を感じがちな少女。 　それに対するは楽天的な少年、弦野要一（げんの・よういち）。 　２人は未来に対する態度で意見が合わないが、なんとは…
  • 性描写有り
『どうせなるようにしかならないのだ。』
小田舵木

『世界が彼女で覆われてしまう前に』／
小田舵木

　僕と彼女の律（りつ）さんは公園でデートをしていた。 　僕は彼女にキスするかどうか迷っていたんだけど…彼女の背中の方でとんでもない事が起こっていた。 　彼女がアメーバなんかの無性…
『あの日。彼女は無数に分裂し始めた。』
小田舵木

『亡者、デートに誘う』／
小田舵木

　毛利雀（もうり・すずめ）くんは１６歳の高校生。夜の公園で思索していると― 　同級生の桐常葉(きり・ときわ)に襲われた。日本刀を持ってやがる。 　彼女は彼にこう言う。『君は…この…
  • ★19
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 8,438文字
  • 更新
  • 性描写有り
『「童貞は童貞のまま惨めに死ぬしか無いんだなあ…悪霊にでもなりてえ」』
小田舵木

『ガラスの街に閉じ込められる』／
小田舵木

　私の部屋の真ん中のテーブルにはスノードームが鎮座している。 　そのスノードームの中にはガラスで出来た街が広がっていて。 　その街には少女が一人暮らしている。この街の中で唯一透け…
彼女は私のメタファーだ。透明な何かに閉じ込められる人生。それが私の人生
小田舵木

『ウェスターマーク効果なんてアテにならない』／
小田舵木

【福岡】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー【札幌】 　 　僕こと優一（ゆういち）と遥（はるか）は幼馴染。 　産まれた頃からの付き合いだが、中１の時に遥は札幌に引っ越し…
  • ★13
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 9,620文字
  • 更新
  • 性描写有り
『遥は性差を超えた親友だ。そこに性愛はない。友愛のみがある。』
小田舵木

『ある旅行者の最後』／
小田舵木

　僕は旅行者だ。『命のランタン』を携えて旅をしている。 　この『命のランタン』は僕の命を糧に燃える。 　僕は誰も訪れない地図の外の東の大地を旅していた。その道すがらには洞窟があ…
どこにも属せない者は、旅をするしかない。何処かに安住の地を求めて。
小田舵木

『君は僕とは違う』／
小田舵木

僕は僕の生体クローンである彼を殺してしまった…
  • ★2
  • SF
  • 完結済 1話
  • 5,990文字
  • 更新
僕は彼を殺した。僕にそっくりな彼を。
小田舵木

『売文屋』／
小田舵木

　俺が書きかけの小説で詰まっていると、そのスーツの男は現れた。 「文章。お売りしましょうか？」 　その対価は命だと言う。今回は３ヶ月分で手を打ってくれるらしいから、俺と彼は取引を…
『「文章。お売りしましょうか？」』
小田舵木

『あの曲』／
小田舵木

　私には嫌いではないが、嫌な思い出が染み付いた曲がある。それはビル・エヴァンスの『ワルツ・フォー・デビィ』。 　あの曲は嫌なことがある度に流れていた…
  • 性描写有り
『「嫌な思い出が染み付き過ぎているの。曲自体には罪はないけど」』
小田舵木

『ウォッチ・ドッグ・タイマー』／
小田舵木

『　はーい。引きこもりのみんな、元気にしてるかなあ？ 　私は犬山みはり。何をしているかって？ 　名は体を表すと言うよね？私は引きこもりと言うシステムのウォッチ・ドッグ・タイマーを…
『名は体を表す。犬山みはりは―見守る事しか出来ない。』
小田舵木

『水晶は時を刻まない』／
小田舵木

　地球は―私と師匠と幼馴染を残して水晶化しちまった… 　 　私ことショウは中学生の少女。幼馴染で病弱で虐められっ子のスイを守るため、日々喧嘩に明け暮れる。 　ある日、喧嘩をした後…
  • 暴力描写有り
  • 性描写有り
『「…おう。昔アニメで見て、憧れた魔法少女はそうしてた」』
小田舵木

『ペット探偵、三毛猫を探す』／
小田舵木

　僕こと酒井（さかい）はペット探偵。迷い動物を探すのが仕事だ。今日も近所のお婆ちゃん、トメさんの飼い猫、ミケを探している。 　そう言えば。僕には特技がある…猫と話せるのだ。それを…
  • 残酷描写有り
  • 暴力描写有り
  • 性描写有り
『「何、猫に話しかけてんだ？人間？」』
小田舵木

『濡れそぼった私に傘を』／
小田舵木

　清美（きよみ）は３０代のＯＬ。最近彼氏と別れたばかり。 　そんな私は人生下り坂だ。そのせいか、よく雨に降られる。傘を持って居ない時に。 　このまま人生も濡れそぼっていくばかりな…
  • 性描写有り
『かくもほろ苦い人生。そいつを一人で過ごすのは気が滅入る。』
小田舵木

『苦手だった爺ちゃんに酌をした』／
小田舵木

　僕は爺ちゃんが苦手だ。だって会う度毎に説教してくるんだもの。 　おかげで帰省の時は毎回気が重い。 　 　爺ちゃんの家に向かう途中の道で、父ちゃんに爺ちゃんをヨイショしてみろ、と…
『「なーに。爺はこういう風に教えてやることしか出来んからな」』
小田舵木
祖父母と孫の関係とは
にわ冬莉

『台風よ、僕を休ませてくれ』／
小田舵木

　風野くんは最近働きづめのサラリーマン。残業を１００時間近くしている。そろそろ休みたい。だけど、会社は忙しい。 　そこに吉報。我らが九州に台風が近づいているらしい。これなら。街が…
『「だって会社行きたくねえもん」』
小田舵木

『溜め込んだ睡眠薬の夢』／
小田舵木

　俺は溜め込んだ睡眠薬を酒と共に飲んだ。 　何故、そんな事をしたか？死にたかったからだ。俺の人生は終わってる。将来にも希望は持てやしない。 　いやまあ。正直、死ぬ訳はないと思って…
  • 残酷描写有り
『かくして。俺の自殺実験は終わった。結果は当然死ねず終い。』
小田舵木

『腹が減っても食欲には従うな』／
小田舵木

　十文字（じゅうもんじ）くんは高校生―なのだが。ある日、吸魂鬼（きゅうこんき）に襲われ、その同胞になってしまう。 　それからの日々。普通に食事をできなくなった彼は魂を吸う。 　今…
  • 残酷描写有り
  • 暴力描写有り
  • 性描写有り
『食欲には気をつけろ。それに従うとロクな事にならないぜ。』
小田舵木

『硝子と晶とガラスの壁』／
小田舵木

　烏野硝子（からすの・しょうこ）と晶（あきら）は幼馴染。 　小学生の頃は硝子が何かといじめられがちな晶の世話を焼いていたが、中学生になってからはその関係も変質した。晶が逞しくなっ…
『彼の身体は焼かれていく。 後には骨と溶けたガラスが残るだろう』
小田舵木

『小説をかけちゃう猫』／
小田舵木

　本アカウント、『小田舵木』の創作物は全て飼い猫が代行して書いたものです―と言う体の小説です。 　酒浸りの小田は書けなくなった作家。それを代行するは飼い猫。 　彼は拙い文章しか…
  • 暴力描写有り
『実はこのアカウントの創作物は全て猫の手によって書かれたものです。』
小田舵木

『書けないおじさん』／
小田舵木

　３０代はおっさんである。 　誰が否定しようが、俺の中ではそうだ。 　だって最近は色々身体がおっさん臭くなって来てるし、感性は鈍ってきてるし。 　おかげで趣味の小説執筆も捗らない…
『まだ、俺はおっさんになりたくねえ。だが、着実におっさん化は進む。』
小田舵木

『足の裏にできた肉刺（マメ）が潰れた』／
小田舵木

　歩いていたら、足の裏にある肉刺（マメ）が潰れた。 　それはある種のメタファーだ。俺が人生を歩かない理由の。 　俺は仕事を辞めた。今年の春先に。 　特に理由があった訳ではない。…
『肉刺（マメ）ができたところで気にしてる場合じゃないのだ。』
小田舵木

『帰ってきた幼馴染を殺す女』／
小田舵木

　霧崎（きりさき）さんには幼馴染の黄泉坂（よみさか）くんがいた。でも彼は病弱で、小学生の頃に亡くなってしまっている。 　ある夏の日の事、家路を急いでいると、霧崎さんと同じ年頃の姿…
  • 残酷描写有り
『「せめて。私がアンタを送り返す」』
小田舵木

『真夜中の公園で』／
小田舵木

　藍（あい）の家のエアコンが壊れた。時は土曜の夜。こんな時間じゃ修理業者も捕まらない。冷蔵庫の中の冷たいものも漁り尽くした。 　仕方がないからアイスを買いにコンビニに出かける。そ…
『「ままならぬも人生か」と呟いた。』
小田舵木

『火星の大地に埋めたもの』／
小田舵木

　火星のコロニーで水源確保の仕事をする僕にはよく長電話をかける相棒が居る。 　かつては同居をしていたりもしたが、今は彼は結婚していて、しかも子どもが出来ている。 　僕はといえば、…
  • ★23
  • SF
  • 完結済 1話
  • 9,640文字
  • 更新
『この火星の大地にせめて彼らを埋めておきたいのだ。』
小田舵木

『緋色の空に消えていった』／
小田舵木

　光輝（こうき）は先輩の翔（しょう）と弱小陸上部に在籍している。 　潰れかけの陸上部、しかも長距離に勤しむ彼ら。 　この二人は―ある事件をきっかけにそういう関係をもってしまう。 …
  • ★8
  • 恋愛
  • 完結済 1話
  • 4,107文字
  • 更新
  • 性描写有り
『空を見上げれば緋色。それは古来から「思ひの色」と呼ばれた色で。』
小田舵木

『夏の早朝に猫を拾う話』／
小田舵木

　夏の早朝は涼しくて良い。夜勤帰りの道は快適だ。 　だが家に帰ると妙に孤独が身に沁みる。 　孤独に生きてきたんだから、このままで良いだろう、と思いつつ、実は寂しさを隠せない俺は家…
『かくして。 俺の孤独な人生に猫が付け加わった。』
小田舵木

『勿忘草色の空の下で』／
小田舵木

私は惑星探査を生業にしている。今回の目的地は―かつて人類が生まれた星。我らが故郷だ。 しかし、幾年も前に起きた内乱の際、世界中に配備されていた核兵器の影響でこの星は死に絶えている…
  • ★18
  • SF
  • 完結済 1話
  • 4,978文字
  • 更新
『私の今抱いている感情も消えていく。勿忘草色の空の中に。』
小田舵木

『ゲニーザ―書籍の墓場―より』／
小田舵木

地球は隕石の衝突で滅び。方舟に残されたのは私のみ。 ヒトの合成プラントの原料がごっそり持っていかれていたのだ。 この地下空間にはあらゆる書物を収蔵した図書館…いや書籍の墓場たる…
  • ★21
  • SF
  • 完結済 1話
  • 1,806文字
  • 更新
『孤独な物語読みが、孤独な物語書きになった瞬間であった。』
小田舵木
夏草や　夢の跡より　筆を添へ
脳幹 まこと

『細やかな日常を追い求めて』／
小田舵木

僕は亜美（あみ）を模した『人造人間（ホムンクルス）』と暮らしている。 …亜美は僕より先に亡くなっちまったから、僕は『彼女を模したモノ』を創ったのさ。 　 ―そう彼は思い込んでいる…
  • ★9
  • SF
  • 完結済 1話
  • 3,475文字
  • 更新
『君は笑うだろうが、これが僕の幸せの形なんだよ。』
小田舵木

『消えゆくモノ』／
小田舵木

私は亡くした息子を蘇らせはした…が。 技術が整っていない頃に無理に為した事であり。 『彼』は制御を外れ、暴走しかけた。 だから―絞め殺した。 それから１０年。 私は未だに人造人…
  • ★24
  • SF
  • 完結済 1話
  • 3,651文字
  • 更新
  • 残酷描写有り
『もう私はその答えを識ることは永遠にないのだ。』
小田舵木
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