自らは天命のためだけに生きると頑なな姫巫女と、そんな彼女を口説き落としたい冥府の官吏の日常。 © 2023 Tsuchimikado Hibiku

【2021年8月】　皆様のコメント大変参考になりました。公開から3年程が経過していますが、この度読者の皆様からの要望を踏まえて加筆修正を致しました。以前お読みになられた方も再びご…

毎年夏は都を離れて田舎の別荘に滞在する華族の姫、はな。 彼女はいつからか、別荘の近くにある深い山へ足繁く通うようになる。 山の奥深く、人が足を踏み入れることは許されない聖なる領域…

少女はたくさん殺してきた。獣、妖、人。命じられるままに殺してきた。 そんな少女に手を差し伸べる人がいた。 「俺の妻になってくれ」 それは、術師の修行中である主の孫だった。 少女は…

開化と改革の時代。 人々の思惑と欲望、それらに感化された人ならざる百鬼夜行が街を覆う。 妖しいものを惹き付ける体質を持って生まれた少女、綾芽。 彼女の両親は一人娘を守るため、一人…

生まれつき病弱な私は部屋で過ごしてばかりだった。 子供の頃、ある年の夏。私の部屋に白い子狐が通ってくるようになった。 © 2021 Tsuchimikado Hibiku

浜辺で歌っていた娘に興味を持つと同時に苛立った。 俺は、お前を救ってやりたかった。 © 2021 Tsuchimikado Hibiku

私は気弱な妖だった。草木に隠れるようにして生きていた。 そんな私を愛してくれた人がいた。 ずっと、愛して。ずっと、一緒にいよう。 そう誓い合っても、彼は人だから。 私よりも先…

「付き合うだけが幸せな人生じゃないって、知ったから」 だから、私はこの子との暮らしを大切にしていきたい。 © 2020 Tsuchimikado Hibiku

妖怪や鬼、神の存在が認められたまま時代を重ねた日ノ本。 とある廃村に隠れた研究所で禁断の実験が執り行われた。 人間に神を降ろすシステムを開発し、人と神の融合体を造り出す。そし…

悪戯大好きな彼氏に変な薬を盛られました。 なっ、なっ……!?　猫耳と尻尾が生えただと!?　どうなってんのよ！ 彼氏の作った薬によって猫の妖もどきになってしまった女子大生が色々と頑…

彼女の瞳に映る憂いが、俺はどうしても苦手で。 ずっと見て見ぬ振りをしていた。 © 2018 Tsuchimikado Hibiku

春の虚無感。 五月病とも異なる憂鬱。 どうしようもない距離。 私は揺れに身を任せ、あの頃に想いを馳せる。 © 2018 Tsuchimikado Hibiku

肉体と精神が分離したような、この不毛な状況を、心のありようを、吐き気と諦観を以て持て余す。 恋を厭う若者が、自身の現状をただ独白する。 © 2021 Tsuchimikado…