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迷子の迷子の

いつも下読みを手伝ってくれる邑楽じゅんの手厳しい読者であり、一番私の作品や作風を理解してくれる気心知れたメンバーと旅行にいく。
最近、公私共にお忙しい仲間同士だが、互いのスケジュールの合間を切っての強引なプチ旅だ。

プチ旅だから遠出もしないし、取り立てて派手な観光もしない。
ビジネスホテルに泊まって居酒屋でご飯を食べて寝るだけ。
それでも関東近郊で非日常を味わうには最適な気候と移動距離だった。

一応は私の新作長編のレビューというテーマもあったが、さほど悪い反響は無かった。

個人的にはとても上手く書けたとは言えない代物に思えたし、自分の作風を(と言っても世間並みに言えば到底メジャーとはいえない私の作品の中でも特に)逸脱した荒唐無稽な話を書いてしまったと思ったから、今作は失敗だったかもな、と反省会さながらの様子で私も仲間と会った訳だ。

しかしこれが不思議なもので、意外と高評価だったりするから先は読めない。

自分で狙って「こういうのどうでっしゃろ?」と、したり顔で書いたりすると、逆に散々な評価だったりするもんだから奇妙である。
自分の中で明確な目標やウケを狙ったり何匹目かのドジョウを狙って書いたものはサッパリだったりする。
そうでなくてボンヤリと書いてポッと出た作品で、自分でも「こんなの大したものじゃないな」といった具合に自己評価が低い作品ほど褒められたりする。

自分と周囲との評価の乖離に悩む。
なかなかに難しい問題ですね。

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