帳 華乃

140字と何処かの風景。

言葉は、綺麗だと、信じたい。

沢山の記憶を詰め込んだ小瓶、ございます。

四季とか時間とか宇宙とか愛だとか、大層な言葉の吹き溜まり。

ここは、人情味溢れる宿屋だ。

「何故、その女性が命を絶ったのか。私は疑問でならんのだ」

苔は僕の癒しだ。

燃えるゴミの日に燃え尽きて一瞬で掻き消えた最後の火花。

「こんな時間に海を見るなんてらしくないね」

願うために探しています。

白だしと少量の塩で味付けして、卵焼き器で成形しながら丁寧に巻く。

「わたしのこと、忘れるよ」

波打ち際に残した足跡が消える前に会いにいく。

自分の顔すらも記憶から薄れ、「私は誰だ」とつぶやくのだ。

沢山の記憶を詰め込んだ小瓶、ございます。

私も、心に爆弾を抱えているのだろう。

四季とか時間とか宇宙とか愛だとか、大層な言葉の吹き溜まり。

生命の可能性の子。