「心疾きもかしこき事なり。心疾く歌を詠める人は、なかなかに久しう思へばあしう詠まるるなり。心おそく詠みいだす人は、すみやかに詠まむとするもかなはず。ただ、もとの心ばへにしたがひて詠み出だすべきなり。」-俊頼髄脳
歌論集の言葉ですが、大雑把に要約すると、自分に合った早さで作品(ここでは和歌)を作るのが適当だろうというほどの意味です。
お恥ずかしながら今回、楽しそうな企画に夢中になるあまり、推敲も精査もほどほどに作品を出してしまい、完全に独りよがりになっていました。千文字以下の短編であれば、一応なんとか辻褄のあったものを作れなくもないのですが、大抵、執筆から一月から半年くらい開けてようやく、「なんだこれ?意味がわからないぞ。少し書き直そう。」となるわけです。
それをあなた、今回どれくらいだったと思います?書き上げるまでに3日、その後1日も開けずにどーんと。・・・『友人』は、今回の反省を忘れないために、一切手を加えないことにします。読まれる方は、「ああ、 この人やらかしたな」って笑ってください。そうして、自分のペースで書くことの重要さを実感していただければ本望です。