• 詩・童話・その他
  • 歴史・時代・伝奇

「夕暮れ星の死ぬかもしれない果実」を公開しました

 砂漠で迷子になって水もない緊急時、サボテンを食べると水分を取れる。でもサボテンに含まれる毒によって最悪の場合は命を落とす。

 ということを、この作品を書いている途中で知りました。怖いですね。サボテンじゃなくて、無知が怖い。
 今作はそういうお話です。サボテンが主役ではありませんが。

 テーマはそれとして、書きたかったのは「常識とは異なる世界」と「誰にも会えない孤独感」です。
 常識が通用しない、荒涼として寂寞、独りで行動するしかない、わからないことだらけ、というハラハラドキドキ感を書きたかった。

 プロットなしです。登場人物も「書いたらそこにいた」という感じで事前に設定は作ってません。

 この作品に限らず、短編はだいたいプロットなしです。いちおう頭の中には「なんとなくこういう流れ」があるので、「プロットはあるけどアウトプットしない」が正しい言い方かも。そして推敲に最も時間をかけます。

 一人称で小説を書くときに、「僕は」「私は」といった主人公の主語をなるべく書かないようにしています。書くなら効果的に使おうと。
 一種の縛りですが、主語を省いた文章のリズムが好きなんです。

 小説作法というほどのことでもなく、ただのこだわりというか、癖というか。
 作品の内容に関係ないですね。どうしてこんなことを急に書いたのか。書くことで己を把握したかったのかもしれません。消そうかな。いやでも、たまにはいいか。

「夕暮れ星の死ぬかもしれない果実」は、孤独なお話です。物理的に孤独。
 本当に誰もいないっていうのは怖い。そんな世界をほんのすこし想像してもらえたら充分と思ってます。

2件のコメント

  • ようやくになりますが、読めました!
    晴見さんの作品が好きすぎて、読みに伺う時は感受性アンテナ?の感度がMAXになるまでじっと待ってから伺うのですが、新作の公開を知ってからずっと、読めるのを楽しみにしていました。
    メイキングまで読めるなんて…!と、喜んでいます。
    暑い日が続きますが、どうかお身体には気をつけください。
    作品を読ませていただきありがとうございました!
  • こちらこそ、いつも感謝してます。
    レビューに応援コメントに近況ノートにまで熱い反応をしてくれて、私の胸も熱くなりました。
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する