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【Vol.21】ジョサスケラ定例報告【20230612】

どーもっし! 雨愁軒経です。
昨日、雨の中白川ダム湖岸公園に行ったアホがいるらしいですぜ。とか思っていたら他にも結構人がいてびっくりしました。季節外れなのに何やってたんだあの人ら……(ブーメラン)


えー先日より、過去の遺物である『聖夜のアンティフォナ』を発掘するという試みをしているのですが、いかがでしょうか。
敢えて口にします。概要欄をご覧になればお判りいただけるとおり、アレはいわゆる『感動ポルノ』です。もっとも、当時はそんなつもりで書いていませんでしたが……

きっかけは、友人の言葉でした。
彼は今、某新人賞向けの作品『遺顔絵師(現在非公開)』を読んでくれているのですが、第一声が「お前、また泣きモノ書けるようになったの?」だったんですよ。
……えっ、書けてる!?できてる!?やったー!!
ってな具合で、私は小躍りしました。というのも、私は重篤な感ポルアンチ患者だったからなんです。
余命わずかってそんなにエモいですか? 死ぬってそんなにエモいですか? 悲恋ってそんなにエモいですか? 残酷な世界ってそんなにエモいですか? と(※既存作品を批判する意図はありません)


原因は判っているんです。まあ、負け惜しみと嫉妬なんですよねえ……ワンワン。


前述の『アンティフォナ』は、某新人賞に応募した作品でした。その際にいただいた選評の内容をざっくりまとめると「中盤に主人公が追い詰められるシーンで気持ちが沈んでしまい、読後までそれが浮上しなかった」とのことで。
当時の私はひどく混乱しました。良く言えば、そこまで沈み込んでしまうくらい感情を動かせる話を書けた。けれど裏を返せばそれだけで。
不貞腐れた私はすっかり拗らせ、立派な感ポルアンチに成長してしまったんですねwwww
……今なら、あの選評も理解ができます。


恋愛モノなんかも同様ですね。過去に私は『アマツヘグイ』という作品を投稿しているのですが、これも……解っているんです。一般向きではない。
最近見えてきたのですが、ああいう斜に構えたりズレたりしている恋愛って、一般的な『純愛』の否定がマストなんですよね。それでいて大抵、斜に構えた恋や歪んだ愛は成就しない。何故ならそうすることで読者・視聴者の「純愛なんてクソだよね(同調)。でも私はこのキャラたちのようにクズじゃないからマシ(自尊心)」を満たすことができるから。

私は全くの逆をやっていました。私が恋愛を描く場合、否定するのがその『自尊心』だったんです。ズレているキャラたちにも、彼ら彼女らなりの『純愛』を探させようとしていたんです。
でもそれって、耳が痛いんですよね。蛙化現象を批判するのは大好きだけど、結局自分もよくわからない価値観で選り好みするのが普通で。むしろ「善き愛し方」とか語ろうものなら総バッシングされるじゃないですか。女子を神聖視するなとか、恋愛に夢見てるとか。
私は悩むからこそ自分なりの答えを探すべきだと思うんですけど、世間はそういうの鬱陶しいと思ってる。
私の尊敬する山田詠美先生の著作へのレビューとかもうえっぐいんですよ。子供っぽいとか綺麗事とか……いや何でそんな人がエイミー作品手に取ったのよ、レビュー書く前に冒頭で合わないって思わなかったん?と首を傾げたくなるようなものがぐわあーっと。
超有名な大先生ですらそうなのに、無名の木っ端作家がやろうとしたところで見向きもされないのは自明の理。


涙に理由はいらなくて。愛にテーマはいらない。
わかってる。思い知ってる。
でも、それでも抗いたい。
けれど、そうやって何でもかんでも感ポル扱いして、一番選り好みをしていたのは自分なんじゃないかとも気付いて。

多分、友人からの言葉は自覚のきっかけでしかなくて。
『遺顔絵師』は、そうした深層心理から生まれたんだろうなと思います。
だからあの作品は、冒頭の五十鈴蘭さんが霊として反復行動をとっているシーン以外、人が死ぬ描写がないんですね。んなもん要らねえ!と全部すっ飛ばしてる。


『アンティフォナ』に戻ります。本来なら主人公だけそのままにヒロインや設定を変えて、春夏秋冬それぞれの恋愛を題材にした山形舞台のボーイミーツガールものにするつもりだったんですが、先日『ムカサリ』以外の山形封印宣言とかもしちゃってますし……なんなら四季やる時はそれはそれとして書けばいいだけですし。スターシステム扱いとかすればOK。
(余談ですが、四季シリーズはざっくり物語が決まっていて、『春』の主人公・春近くんは『SECOND!!』で数年後の姿がフライング登場しています)。

そんなわけで、本作をほぼ当時のままに発掘しました。自分と向き合うために。
『手話』でタグ検索するとかーなーり数字がピンキリでしたが、もしも反応がいただけた時には、それを一言一句残さず平らげて、今構想している泣きモノの作品に吸収するつもりで構えています。
まだ膝は震えていますが、少しだけ、勇気を持って踏み出してみようと思います。

頑張ります。
ではではーノシ

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