どーもっし! 雨愁軒経です。
南の方で台風が暴れ散らかしている影響なのか、昨夜は山形にも謎の強風が吹き荒れました。皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
さて先週は、ちょこちょことティザーの公開を始めたりとしていましたが、一旦それとは別に、個人的大事件が2つありましたので、そちらから語ります。
まず1つ目。先日『ムカサリ』にいただいたコメントに端を発する珍事件ですね。
ある方がプロローグの部分を読んで下さり、そこに「孔雀みたいで面白い」とコメントをしてくださりました。
浅学で恥ずかしいのですが、ピンと来ませんで。検索して漫画の『孔雀王』シリーズに行き当たり、まず驚きました。
「宗教漫画ブームのはしり」とされる大先輩作品ということで、本当に申し訳ない……。
してこの『孔雀王』。某漫画配信サイトで冒頭が読めたので目を通したのですが、腹を抱えて笑いました。
「アビラ・ウンケン・ソワカ」と大日如来の真言を唱えながら戦い、その後村人へ怪異の説明をする際も、ページの半分文字なんじゃないかというくらい小難しい長広舌がつらつらつらと……。
これもう自分が作者じゃなかったら『漆山紲』は『孔雀』のパクリだと確信するレベルっすよねwwww
ただ笑いごとでもなくって。
今回はたまたま「孔雀みたいで面白い」と仰っていただけましたが、もしかしたら「孔雀みたいなパクリ作品は読まない」と回れ右をされたり、選考でバツを付けられていたかもしれないわけですよ。
……マジかと。
もちろん書く前に類似作チェックなどをしていたのですが、検索範囲が「霊能探偵」だったんですよね。なので比較対象が『八雲』シリーズとか、『虚構推理』とかになっていたんですよ。
これは盲点だったなあwwww
ひとまずは、奇しくも魁たる作品と同じ発想ができたということは自信にしようと思います。
……などと自画自賛しかけたところで、2つ目の事件です。
皆さまは先月からカクヨムネクストとして先行公開されていた『宵を待つ月の物語』という作品はご覧になっておりますでしょうか。
かの『わたしの幸せな結婚』の著者・顎木あくみ先生の新作ということで、注目必至な一作。ネクストじゃなくてもクライマックスまで読めますので、是非読んでみてください。
https://kakuyomu.jp/works/16818093085173211186はじめこの作品のバナーを見かけた時には「へえ新作!和風?現代?はえー。まあカクヨムコンとは競合しなさそうだなあ、良かった良かった」なんて呑気に構えていたのですが、中身を読んで絶望に打ちひしがれました。
本作『宵を待つ月の物語』は、『わたしの幸せな結婚』と同じく富士見L文庫です。
富士見L文庫といえば記憶に新しいですね。そうです、『邪祓師の腹痛さん』の書籍化をしたレーベルですよ。
つまりこれは、私が書籍化を目指す上で書くべきだった『ムカサリ』であり『黒騎士』だったという模範解答と解釈できるわけです。
(以下、微ネタバレを含みます)
『宵を待つ』の主人公である夜花は「まれびと」という運命の寵児であり、同時に呪いの対象でもある性質を持ちます。呪いというのは簡単にいえば「ある存在によって一族郎党まとめて惨殺されるため、まれびとは長生きできない」というものですね。
この辺りは、『ムカサリ』の楪が置かれていた状況と通ずるものがあります。
また戦闘シーンがけっこうがっつりと描かれているんですよ(特に七章)。
夜花は御使いの力を借りて「盾の力」を使います。イメージ的にはBLEACHの織姫が使う三天結盾のようなものですね。
滅却師よろしくな弓スタイルな我が家の楪さんとは攻守の面で対照的ですが、戦闘でのボロボロ加減は似たようなところがありました。
また以前『黒騎士』の反省会にて、組織だった敵の存在などは今はウケないんじゃないかという考察をしましたが、『宵を待つ』の敵は序列何位とか決められているような大組織だったりもします。
私がこれまで書いてきたものに要素は全部あったのに、それらの繋げ方が違うだけで、こうも評価が変わるわけです。
一番凹んだのはレビューコメントの「民俗学要素もあり考えながら読むのも楽しい」という一文を読んだ時でした。
『宵を待つ』はホラー作品ではないので、怪異設定は比較的ライトなんですよ。ですがそのくらいの温度感こそが正解だったんです。
悔しいですね。ものすごく悔しい。もちろん、なにかパクりだとか当てつけだとかいちゃもんを付けるつもりは毛頭ありません。
ただ王者が歩いただけです。それを見た私という路傍の石が勝手に砕け散っただけ。
ただ一つ言えることは、心のどこかでわずかながらに夢見ていた「『腹痛さん』に続け!」という未来の可能性は、少なくとも富士見L文庫さまではゼロになったということ。
……にしても、どーしてこのタイミングで来ちゃうかなあwwwwww
逆風の瞬間風速が強すぎるんですよ。どう立ち直れっちゅーねん。えっぐぅ……悪ぃやっぱつれえわwwwwww
ただまあ凹んでもいられないので、どうにか這い上がってやりましょう!
というわけで、前段が長くなりましたが、ティザーの振り返りと補足をしていきます。
まずは【ライト文芸部門】遺顔絵師-Reminiscence-。
KIMSはOP/do as infinity『柊』、ED/彩音『Close Your Eyes』。
事前の段階では、中華風舞台で絵筆を振るうヒロインの話にしたいと述べていましたが、あれから色々と考えた結果、自分が書きたい『遺顔絵師』というのは姫彼岸合歓なんだという結論に達しました。合歓がダメだったから主人公を変えようなんていう発想もなんか違うなと。
今回も花言葉をベーステーマにできたらいいなと考えています。KIMSの『柊』もこういう理由からですね。柊の花言葉は「用心深さ」「先見の明」「貴方を守る」。素敵ですね。
有棘・有毒植物の花言葉で統一するのも面白そうです。有名なところだと花言葉が怖いというスノードロップとか。由来を知ればむしろ愛に満ちたものなんですけどね。
次に【異世界冒険部門】勇者、無理っす!(以下略)
KIMSはOP/サイキックラバー『XTC』、ED/LiSA『ジェットロケット』。
先日ふっと浮かんだものを採用したネタですね。全体的にコメディ寄りというか、えっちな雰囲気で進めようかなと思っています。ファンタジーにエロを混ぜるのは『神眼』でもやっているので、きっと大丈夫でしょう。
また元々本番シーンは描かないという風に決めていたのでBANはそれほど気にしていないのですが、どちらかというとギャグの内容というかパロディ面が不安ですね。
ティザーの段階で勢いで「ウィンガーディアム・レビオサー」を引き合いに出した小ボケをしたのですが、こういうことをやるなら複数散りばめた方がいいし、ここだけだったらいっそ無い方が良いわけです。
……うん、レビオサーのところは変更ですねwwww
3つ目は【異世界ライフ部門】家無し貴族、メンヘラ四姉妹と領地再興を始めます(以下略)
KIMSはOP/TRUE『Divine Spell』、ED/doubleeleven UpperCut『Allegro!! Non-Limit!! ~オトウト激LOVE MAX%~』。
当初ヤンデレ四姉妹だったのですが、みんな主人公大好きなので、これはヤンデレじゃなくてメンヘラだったぞということに気付きました。
ティザーの方でもあまり隠していないのですが、このお姉ちゃんたちは主人公の実の姉妹というわけではないんですよね。これが、以前の課題だった「ヒロイン追加どうするの」への一手でした。
ただ一方で、実姉・実妹だからこそ萌えるという癖も理解ができるんですよね。その辺りが吉と出るか凶と出るか。
まったくの余談ですが、KIMS:EDの『Allegro!! Non-Limit!!』はタイトルからわかる通り電波ソングですので、苦手な方は聴く際にご注意をばwwww
そして真打。【ホラー部門】ID‐夢貌ノ澱‐
KIMSはOP/キズ『豚(一撃ver)』、ED/-真天地開闢集団-ジグザグ『昴』。
初期からイメージがかなりあったのに、形にするのが大変だったという超難産でした。主人公・昴の母親について組み込んだ時にようやく、昴の生い立ちが明確になってくれたかなと思います。
ティザーをご覧いただけた方はおわかりかと思いますが、昴のセリフの一人称がブレる瞬間があります。昴は一言で形容すれば「トランスジェンダー」に当たる人物です。その上でKIMSの『豚』と『昴』を聴いていただければ「まーたこいつやってんなww」と察していただけるかもしれませんねwwww
また本作は、Tips式(ADV式?)を採用したいなという予定でいます。ホラーゲームなんかで『○○の手記』とか『歴史資料』とか『恋の三角海域SOSのレコード』とか拾うアレですね。
ただモキュメンタリーのように、その情報が前提ではないようにしたいと思っています。本編は本編で語りつつ、あくまでTipsは補足情報という形。PV数稼ぎとも言います(白目)
必ず書き切りたいというのが以上の4点です。
【現代ファンタジー】と【ラブコメ】は参戦を見送ることに相成りました。
【現ファン】についてはやはり、私がやりたいのは『ヒロイアゲーム』のような少年漫画テイストというか古き良きラノベのようなことなんですよね。決してダンジョン配信系が悪いわけではないんですが、カクヨムコンの当部門がそういった毛色であれば、私のはカテエラだろうなと判断しました。
また【ラブコメ】に関して。こちらは昨年の『風吹さん』をはじめとして意欲はあるのですが、いかんせん今回の『勇者無理』『メンヘラ四姉妹』がどちらもはっちゃけ寄りなので、もう既に2作ラブコメがあるような状況なんですよね。その上で当部門用のチューニングをするのは余裕がありません。見送ります。
そして残り2部門、【ファンタジー恋愛】と【現代恋愛】に関して。この期に及んでというのが非常にマズいのですが、いったん白紙化します。前述の事件もあり、何を書いていいかわからなくなりました。
書きたいという思い自体はまだ消えていないので、足掻くつもりではいます。
一応今のところ【現代恋愛】に関しては、いっそ軸を外すという案があります。『聖夜アンティフォナ』の時に触れた、春夏秋を足して4v4の恋愛模様にする試みですね。
あきづき空太先生の『青春攻略本』が大好きで、私の中でアオハルといったらあれなんですよね。
今回がアルファポリス開催であれば無理矢理にでも希死念慮だとか奇病や障害といった要素を捻じ込んだ方がいいでしょうが、誰も彼もがそうした作品を書くのが時流とやらであれば、敢えてその中にいてキラッキラしたアオハルを書く存在になるのもアリなんじゃねえのって。
……まあ単純に、今のメンタルで希死念慮とか書いていたらただただ苦しいから目を背けたいってだけなんですけどねwwww
さんざ泣き言は吐きましたが、心は折れても筆は折りません。
遺顔絵師のところで書いたようなことを言うと、私がなりたいのは『作家』ではなくて『作家・雨愁軒経』なんです。
はじめてカクヨムコンに応募してみた一昨年。それを踏まえて腰を据え臨んだ昨年。
今年は、Re:Birth。改めて初心に立ち返り、カクヨムコンへ立ち向かいたいと思います。
頑張ります。
よろしくお願いします。
ではでは。