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「淮南王の叛乱」の登場人物 その2(劉長)

登場人物紹介その2は、前の淮南王劉長です。

劉長の母親は、趙王の後宮にいた女性です。
北方で匈奴と戦った劉邦は帰途、趙国に立ち寄りました。その時、劉邦を饗応するために差し出されたのが彼女でした。

彼女は劉邦の子を産んだのですが、趙国で劉邦暗殺計画が発覚したせいで、彼女も投獄され、そのまま獄死してしまいます。

残された劉長は呂后によって育てられ、成人します。でも、あれだけ劉氏一族を粛清した呂后が?という気もしますけど。
とにかく無事に成人した劉長は審食其を殺害するという暴挙に出ます。結構、剛毅というか、粗暴な人柄だったみたいです。

それ以外にも、文帝の異母弟ということで態度が大きかったんでしょう。謀反の疑いをかけられ(劉邦や呂后の時代なら即、処刑でしょうけど)、皇族の身分を剥奪されて庶民に貶されたうえ、蜀へ流罪となります。

大臣の袁盎が心配したとおり、屈辱に耐えかねた劉長は自ら餓死という途を選びました。
その後、文帝の弟殺しを諷刺する歌が流行ったそうです。文帝もまさか劉長が死ぬとは思っていなかったようですけれど……。

ということで、今回の解説を終わります。

次回、淮南王の叛乱 第3話「若き淮南王の誕生」です。よろしくお願いします。



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