炊飯器のフタを、開けてみてください。つまみがあります。角が丸い。あの丸みには半径があります。
電話機のボタンのくぼみも、そうです。あの形一つ一つを、誰かがこだわって決めています。
そして、ほとんど誰も気にしません。気にされないように作られているからです。
〇・二ミリを詰めるのに三週間かけて、四時間の会議で元に戻される。そういう仕事でもあります。
『ドラフト』は、そんな仕事を四年した男の話です。
https://kakuyomu.jp/works/2912051604843698330
恋愛小説ではありません。お仕事小説かというと、それも少し違う。読み終えたあと、タイトルの意味がもう一つあることに気づく方がいるかもしれません。
かなりのビターエンドです。それだけは先に申し上げておきます。
これまでと違って、最近は現代物に挑戦しています。実は少し思うところがありました。
SFもファンタジーも、自分の中でリアリティを高め切れていないと痛感する出来事があり、手の届く範囲の世界を書いてみようと思いました。