手塚エマ様より、『天正十年五月、安土にて』に素敵なレビューを頂戴しました!
本当にありがとうございます!
信長の嫡男・信忠は、信長に忠実な家臣のように振る舞っています。それは何故か? 自らを脅(おびや)かす程の器量を持っていたら、例え実の子であろうと害を成す存在として排除される恐れがあるからです。本人にその気がなくても、信長に不満を抱く家臣に担ぎ出されることも十分に考えられます。実際に、戦国時代にはそういう例が多数あります。
だからこそ、野心という牙は、天下人である信長の前では出してはいけないのです。
そして、信長という人は、非常に気難しく感情の起伏が激しい性格です。そうした人に仕える以上、不必要に苛立たせる事は厳に慎むべきです。そうした安全策をとる信忠を、“物足りない”と不満に思うのです。
この物語では、信長の“老い”と嫡男・信忠への“物足りなさ”にスポットを当てた作品になります。この点について『コミカルで面白かったです』とのお言葉を頂き、本当に嬉しく思います。
改めまして、手塚エマ様、本当にありがとうございました!