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KAC2022完走しました!

 皆様こんばんは。佐倉伸哉です。
 本日、『KAC2022 ~カクヨム・アニバーサリー・チャンピオンシップ 2022~』全11回を完走しました。
 前回KAC2021の時にも書きましたが、私はどちらかと言うと瞬発力で書くタイプではないので色々と苦労しました。
 さて、恒例となりました、完走した感想(+総評・裏話など)を……。

①栄冠までの、果てしなく長いカウントダウン(1回目お題:二刀流)
 お題が“二刀流”ということで、宮本武蔵の二刀流や野球の二刀流なども頭には浮かびましたが、サッカー日本代表で活躍された長谷部誠選手がドイツのクラブで急造GKを務めた事がふと思い浮かび、この線でいこう! と思いました。
 前々から野球以外のスポーツの小説を書きたいと考えていただけに、渡りに船のお題でもありました。……特に、この話に関しては文字数に苦しめられました。略称を使って節約したり、書きたかったPK前の控えGKとのやりとりやサポーターが歓喜乱舞する様を泣く泣くカットしたり。何とか収められたという点では、満足はしています。

②ほんのちょっと、気持ちを添えて(2回目お題:推し活)
 色々と厳しい状況の中、“無くなって欲しくない・自分の好きな思いを形にしたい”という気持ちを行動にすることを書いてみました。リアル世界で私がやっている事です。
 ちょっとフワッとした話で読者様の反応はどうかな~? と思っていましたが、♡だけでなく☆も頂戴して、本当にありがたい思いです。♡・☆・ブックマークは全作品共通ですが、本当に嬉しいですしありがたいです。

③アホの子探偵・ミズキ(3回目お題:第六感)
 こんな難しいお題を何で二日しか猶予がないんだ! と内心思いました。ホント、日数配分がおかしいですよ。1・2回目が比較的猶予があったから余計に。
 前回KAC2021の“直観”の時同様、ちょっと逃げました。こちらも前回にちょっと反応があった“なんちゃってミステリー”にしてみました。探偵コンビの名前は某野球ゲームに登場するキャラから、警部の名前は某クソアニメと言われたアニメの中に登場する警部の名前をさらにパロディにしたもの、容疑者候補は前述したアニメのパロディ元の登場キャラから取りました。

④「漫才師」という名の魔法使い(4回目お題:お笑い/コメディ)
 3回目も頭を抱えましたが、今回のお題はもっと悩みました。元々ギャグは苦手なジャンルで、どうすればいいんだと。
 一生懸命考えて、“お笑い→お笑い芸人”と解釈し、以前テレビで見た“特定の人物の名前を呼んだら笑う赤ちゃん”から、特定のお笑い芸人の漫才に笑う赤ちゃんという話にしてみました。
 作中の“やまだすみだ”は私が好きなM-1王者の漫才師から取りました。漫才もこの漫才師さんの掛け合いを意識して書きました。……漫才の掛け合いって、文字に起こしてみても分かりましたが、やっぱり凄いですね。尊敬します。

⑤初枝おばあちゃんのお話(5回目お題:88歳)
 前回・前々回と比べ、アイデアは湧きやすい方でした。私が戦争経験者からお聞きした話をベースに、戦争の悲惨さや怖さを後世に伝える感じの話にしました。
 こういう話にしたのは、現在もウクライナで続いている戦争に思うところがあったのもあります。戦争は不幸しか生まない、そういう風に考える人が一人でも多くなればいいな、という気持ちもこの話に込めてみました。

⑥焼き鳥はご飯のお供です(6回目お題:焼き鳥が登場する物語)
 “焼き鳥”……じゃあ文芸寄りの作者になかなか光を当ててくれないカク〇ムのモチーフになっている鳥や、スマホゲームのガチャで色々と爆死しているのを嗤っている伝書フク〇ウを焼いてもいいのか! と一瞬邪悪な感情が湧きましたが、それはナシにしました。
 焼き鳥でご飯を食べる、そういう日常もののお話にしました。ビールのお供のイメージが強いですが、酒の肴は(例外もありますが)基本的にはご飯のお供にもなる事が多いので、飲まない人にとってはおかずです。
 最後の文章に関しては、書いている時にふと浮かんだので書いてみました。お家で食べる焼き鳥って、なんか特別感あるよね? という感じです。

⑦“風見鶏”と呼ばれた男の信条(7回目お題:出会いと別れ)
 春は出会いと別れの季節……そんなところからお題として採用されたのだと思いますが。このお題を見た瞬間、『戦力外になったプロ野球選手が、新天地に旅立つ』みたいな話も浮かびましたが、『仕える家を何度も変えている武将』のお話にしました。
 候補は何人も居ました。“あまりに多くの首を獲るから口に笹を含ませた”可児才蔵、主君を何度も変えた武辺者の渡辺勘兵衛、本多正信の息子ながら前田家の家臣になったり直江兼続の養子になったり転節を繰り返した本多政重。誰にしようか考えている中で、“元服前の徳川家光が藤堂高虎に教えを乞う”構図が浮かび、この話にしました。
 藤堂高虎に関しては、火坂雅志先生の『虎の城』のイメージもあり、元々好きな武将ではありました。豊臣家と関わりの深い武将ながら、徳川家三代(家康・秀忠・家光)からも信頼が厚かったのは、この高虎しか居ませんでした。家光の頃になると戦国時代を生き抜いてきた武将は少なくなりましたが、高虎は家光が将軍になった後も幕府と朝廷の揉め事にも派遣されるなど頼りにされていました。
 カクヨムはガチガチの歴史物はPVが伸びない傾向にあるので、期待はあまりしていませんでしたが、今日現在で一番PVも☆も多いのは、ちょっと驚きではあります。風太郎様、レビューありがとうございました。

⑧Nameless Hero(8回目お題:私だけのヒーロー)
 ありきたりかも知れませんが、人助けのお話にしてみました。悪阻(つわり)は本当にひどくて辛い……というのは、とある小説で書かれていたのを思い出して、妊婦さんのお話にしてみました。
 タイトルについては、ちょっと悩みました。色々と調べていると、Namelessは“匿名”という意味があると知り、採用しました。

⑨世界初! “ボールキャット”(9回目お題:猫の手を借りた結果)
 このお題を見た時、ふと広島カープで“ボールドッグ”が居たから、そのネコ版にしようとあっさり決まりました。球団名は現在執筆中のプロ野球を題材にした小説の中から取りました。
 実際、プロ野球でも年に何回かスタジアムにネコが乱入する事はありますので、オチもそういう方向で書きました。実際に“ボールドッグ”でも思っていた通りにならなかった事があるとか。
 ……なかなかPVに繋がらないのは、仕方ないかな、という感じです。

⑩慶長五年九月十四日、決戦前夜の石田陣にて(10回目お題:真夜中)
 真夜中というお題を見て、『プロ野球選手の若手が、深夜まで一人練習場に籠もって自主練する話』と歴史物の二つが浮かびました。その時に読んでいた矢野隆先生の『戦百景 関ヶ原の戦い』に引っ張られ、こういう話になりました。……人様の小説を読まない一つの理由として、印象に残った直近の作品にアイデアが引っ張られる事があるからです。今回は正しくそれです。
 関ケ原の戦いの前夜、重臣達が語り合うというシンプルな筋です。結果を知っている現代人は「負ける」と分かっていますが、当時はどちらが勝つかなんて分かりません。石田三成の為に明日の戦いに勝つ、そういう未来を思い描いている様を書きたかったのです。
 この作品も思っていた以上にPVがあり、嬉しい誤算ではありました。
 
⑪日を記す、思いを紡ぐ。(11回目お題:日記)
 物語の筋を考える、という点では、一番苦労したお題かも知れません。フワッとしていて、イメージが湧きませんでした。夜まで考えて、ようやく“10年間日記を書いてきた女性のお話”のプロットが固まり、一気に書き上げました。
 タイトルに関しては、パッと浮かびました。個人的にはしめさば先生の『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』みたいな韻が頭に浮かんでいました。日記は日を記す、そしてただ文字を書いているだけでなくその時の思いを“紡いでいる”のだ、という感じで決まりました。
 こういうタイプの物語はなかなかPVに繋がりにくいのですが、思っていた以上にPVがついて個人的には嬉しく思います。

 ……こんな感じでしょうか。
 改めてにはなりますが、私の作品を読んでくれた方、☆・♡・ブックマーク・レビュー・感想をつけて下さり、本当にありがとうございました。真面目な話、誰にも読まれないのは書き手としては流石に辛いです。途中から毎回♡をつけて下さる方がいて、本当に心強く思いました。

 今後に関しては……未定ですね。またコンテストがあれば参加したいものです。
 最後になりますが、ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

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