• 詩・童話・その他

久しぶりの日記(のようなもの)

 さっきまで、小山田咲子さんの『えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる』を読んでいた。九州の小さな出版社から出ている、いわゆる「ブログ本」。わたしは彼女のブログをインターネット上で読んだことはないし、これから読むことも絶対にない。彼女はもう亡くなっているから。でも、今日書きたいのはそういう悲劇的でセンチメンタルなことではなくて、さらに言うとこの本のことでもない。それでも最初にこの本の話をしなくてはいけない、ような気がする。まだ半分くらいしか読んでいないけど。
 おこがましい話だが、わたしはひとの文章や喋り方にすぐ影響されてしまうニンゲンなので、こうして書いているこの文章も若干咲子さんに似ている……ような気がする。咲子さんのおかげか、めちゃくちゃキーボードを打つ手が速くなっている。
 この本を知ったのは、遡れば数週間前にわたしがandymoriおよび小山田壮平にハマったことがきっかけだ。 
 中学時代の友人、彼女(というか、彼というか)は全身刺青の非常にセンスの良いヤンキーらしさ溢れる人で、この人のこともいつか書きたいのだけれど、わたしがカネコアヤノのファンと知って、それならお前はこれも好きなはずだと勧めてくれたのがandymoriだったのだ。そう、たしかにandymoriは、PCで見るとyoutubeの右側に出てくる「おすすめ動画」にちょいちょい現れてはいた。でもなんか、youtube様に勧められたのを見るのってプライドが許さなくて。でも彼女が言うのだからと聞いてみた。そしたら、どハマり(この言葉はあんまり好きじゃないけれどこの言葉しかピッタリこない。)。アップテンポなのにどこか厭世的、若気の至りオーラをむんむん出して、俺ら、つっぱりですけど何か?と開き直った態度。好き!
 andymoriは惜しまれつつ2014年に解散したけれど、ボーカルの小山田壮平さんはそれ以降もずっと素敵な歌を作り続けている。で、andymoriのライブ映像の中に「peace」という歌があるのだが、その中の、壮平さんのお姉さんのことを歌ったと思われる一節に、わたしはぐっと来てしまった。ほんの短い一節なのだが、壮平さんがそっと目を閉じて噛み締めるように歌っていて、ああ、と悟った。お姉さんはもういないのだなと。それからインターネットで調べるうちに(ほんとうにネットは便利なもので、ものの十数分で彼女の名前から大学名までわかってしまった。ここまで知ってしまったことにそこはかとない罪悪感を覚える。)、小山田咲子さんという人の本を見つけたのだった。亡くなるまでの数年間のネットブログを集めたものだった。多分出版部数も少ないだろう。近所の大型書店では売っていないに違いない。……というのは言い訳で、明日にでも読みたくて、amazonで買った。1000円弱。バイトもなくて本一冊買うのも躊躇うほどの生活だが、今回ばかりは「読みたい」気持ちの方が遥かに勝った。
 これが、この本を知るまでの話。有り体に言えば、女子大生がその日あったことを気ままにまとめるブログなんだけど。わたしもブログを書きたい、って気持ちが、今まさに、目に見えるくらいむくむくと湧いてきている。今までwordで日記は書いていた。しかし2年とちょっとで諦めた。大学生活も残り半分となって、レポートやら資格試験やらで忙しくなってきた。今もいちおう、受験生だけど。
 カクヨムを始めたのは、今まで書いてきた雑多な小説や詩を整理したかったから。それに、どうせなら誰か知らない人に見てもらって、褒めてもらうなりお叱りを受けるなりするのもいいなと思ったから。これっぽっちも文才はないし、毎日のように自分の語彙力の少なさと表現の稚拙さにため息が漏れるほどだから、多少の小っ恥ずかしさはあったが、始めてみると、大学の友人がラノベを書いているのを発見したり、圧倒されるようなパワーを感じる詩の数々と出会ったり、想像の100倍くらい面白かった。現在進行形で、結構のめり込んでいる。
 だから、そうだカクヨムを使ってみよう、と思い立った。wordとは別に、日記もどきをはてなブログに載せることはあったが、パスワードを忘れたのでもう開けない。ガラクタの文章をそのままにしておくのは申し訳ないけど仕方がない。それに、咲子さんのようにサイトを立ち上げるというのも面白そうだけど時間と労力がもう足りない。だから、カクヨム。良いじゃない。講談社のインターンは受けたがKADOKAWAのはまだ参加していないけど。もう一生受けることもないかもしれないけど。
 ということで、近況ノートをたまに更新することに決めた。多分、近況ノートを使い始める経緯をこんなに冗長に書ける人間はそうそういないだろうな、と我に帰る。
 そうだ、「lawnmower」「浮草」「酒も煙草も」も今まで通り更新しますので、ぜひ。

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