ミラクルが起こった。なんの試験とは言わないけれど、あの、弁護士とかになれる試験に受かった。正確にいうとまだ二次試験に受かった段階で、これから三次試験もあるのだが、ひとまず最初の難関を突破した。
信じられない。試験はズタボロの出来で自分の不勉強を痛感した。周りの人がみんな頭が良さそうに見えて、それに比べて自分がどれだけ劣っているのか身にしみて感じさせられた。生理二日目で眠気覚ましの薬を飲んだら、吐き気がするほど頭が冴えて寝不足のまま試験を迎えた。4ページ書かなきゃいけないのに2ページちょっとで終わってしまい、周りの人のカリカリという鉛筆の音だけがだだっ広い会場に響いていた。二日間で10科目という鬼畜すぎるスケジュールを終えて、自転車で帰る途中大雨に降られた。メイクが落ちて服はずぶ濡れで母親に抱きしめられながら泣いた。家族が気を遣ってつけてくれたMr.ビーンを無表情のまま観た。そんな最悪の試験だった。来年同じ試験をまた受けるか悩んで、途中で放棄するのは嫌だと思って再受験をしようと決めていた。結果は見ても見なくても同じだと思っていたから、受験番号すら確認せずに法務省のHPを開いた。
だから、本当に信じられない。嬉しいというより怖い。神様が採点官に悪戯を仕掛けたとしか考えられない。×のところを全部○にしちゃうとか。
次の試験は二週間後、ディズニーランドのすぐ近く。こうなったらやるしかない。もう不安とか怖いとか言ってられない。神様だって味方につけてやり抜くんだ。