中澤京華

最愛のひとにどうしてもさよならを言えない私は、私を好きな幼なじみに甘えて、過ちをおかした。 あなたを好きになれたら、どれだけ幸せだったのだろう。 翌朝、彼を見送りながら、 …

俳句・季節の二十句

とある事情により、神奈川を出て栃木の高校に入学した汐風は、神社で無邪気な少女・桜に出会う。 桜との出会いをきっかけに、汐風は、彼女のまっすぐな性格と笑顔に絆され、少しづつ変わって…

西暦354年――東晋の桓温は、北伐軍を率いて、前秦の長安へと迫った。 桓温は前秦の軍を撃破し、長安のほど近く、灞上（はじょう）に陣を張った。 前秦の軍を撃破したためか、長安周辺の…

俳句・季節の二十句

「とにかく恋がしたい！」 恋愛経験ゼロ、友達も一人。 高校生の結姫は、持ち前の好奇心が災いして突然、強烈に恋がしたくなる。 そんな時、下駄箱に知らない男子からラブレターが！ 「で…

　今年の春に東京から引っ越してきた、同じ通学班の一年生、千代ちゃん。 　彼女のランドセルは、スタンダードな黒色だった。それだけならまだしも、どうしてか、買ったばかりとは思えないく…

　クラスで女神様と呼ばれてる品行方正・成績優秀な青柳美空。 　そんな彼女には友達に秘密にしてる推し活がある。 　それは美術館•博物館巡り。 　友達には誰にも言ってなかったが…

江戸時代のもっとも有名な怪談である『死霊解脱物語聞書』 だが本当はこんなことがあったのだ、というお話

　クリスマスの営業を終えて、部長を乗せて帰路についている時だった。 　ラジオから流れる鉄道唱歌と鉄道館の看板に彼女が寄ってみようと言い出した。 　部長の彼女とちょっとした役職の私…

俳句・季節の二十句

交際10年目の渡辺亮と和久井あゆみは、北海道旅行を楽しんでいた。しかし、支笏湖を出発した「観光バス」に乗ってから、あゆみの涙は止まらない。あゆみも、どうして悲しいのかが分からない…

2024年辰年を担当していた気弱な「たっつん」が、新人十二支のセーラー服女子高生ミコに引き継ぎを行うことになって……。 軽い読み口のゆるふわコメディですが、昨年の年始めを思わせる…

柳生宗矩（やぎゅうむねのり）は、幕府に逆らった禅僧・沢庵宗彭（たくあんそうほう）を許してもらうよう、徳川家光に歎願状（たんがんじょう）を出していた。 正月、いっこうに返事を寄越さ…

俳句・季節の二十句

エンリコ＝ダンドロ。 貿易都市ヴェネツィアの商人であり、名門ダンドロ家の当主だ。 仕事で出かけたコンスタンティノープルで事件に巻き込まれて投獄。 老いたる身に牢屋での生活は…

もしも強烈なブリザードが突如東京に居座ったら。悲しくも美しい物語。 ホラー風現代ドラマSF

　膳の上には、鯉や蛸の鱠、雉の炙肉、鮑の干物 　白塗の女が四人、亂暴な手際で男の周りに颯と屛風を巡󠄁らせる

　山間にある水虎村の河童伝説。江戸時代から河童のミイラを祀る水虎寺では、10年以上前からミイラが行方不明になっていた。 　そんな中、水虎村に住む小学生・川田雄志は隣村に住む子供と…

俳句・季節の二十句

小さい頃、「ドラえもん」の映画を観た街の映画館が、今でもつづいていることに感謝して。

遠い昔。とある地方で、毎年、桜が散る頃になると発生する、謎の病が蔓延していた。悪くすると死に至る災厄で、村人が大勢亡くなった。 村外れの桜の大木に宿るという、万能の守り神に厄を祓…

この人生が全部、夢だったらいい。 目が覚めたら幸せな人生が始まる――そう思えば全部、全部全部全部、許せる気がするんだ。 12/2：完結しました！ 全4話で構成された短編作品です。

「私」は、天才と謳われたジューガー・リャンが何をしたかったのか知りたくて、ある秋の日の昼下がりに、かつての彼の主を訪ねる。その面会の中で、「私」は、今は亡きジューガー・リャンがや…

俳句・季節の二十句

短編創作フェス　 第2回　お題「雪」 1300文字程度の短編です。

科挙といってもさまざまな段階があり、たとえば明代には郷試というものがあった。 王というその若者は郷試を受けたその日の夜、不思議な夢を見た。 ふたりの巨人に東西に立って、王に語りか…

以前から、古代中国のいろんなエピソードをネタまみれで書いてみたかったんです。 などと作者は供述しており。 読者さんの反応次第で、続けるかもしれないし続けないかもしれない。

忘年会シーズンですね。いつの間にか居酒屋だらけになっていた古い雑居ビルで。

『A.I.は発展を続け、そのうち人間がやっていることをA.I.が笑って見てる』そんな未来が来るらしい。 神木深月は高校一年生。頭脳明晰だが授業中は黒猫のように背中を丸めて眠って…

前編、こたつに関する私の昔話 後編、現在の私の視点 よろしくお願いします。

「お題で執筆!! 短編創作フェス」第1回「試験」応募作品 ヴィクター・ロドリゲスはブラジルルーツのアメリカ人。海兵隊員として沖縄に赴任したが、わけあって辞職する。彼の一人娘は沖縄…

都会の喧騒を忘れ、クリスマスへと時が厳かに流れていく。学生街の灯りが華やかに瞬き、「きよしこの夜」のキャロルが心の奥底に響き渡る。初雪の風花が舞う夜空に願いを込め、過去の思い出が…

俺・黒須英隆は、親に先立たれ、妻とも別離し、茨城県の自宅でひとり寂しく暮らしていた。 クリスマスイブの朝、マッチングアプリで知り合った俺と同じバツイチの「ミナ」から「青いキャンド…

サンタクロースなんていない。誰もがそう認識するようになった近未来。 そんな時代に、サンタを信じようとする少女と、それを否定する少年の兄妹がいた。 言い争う兄妹の前に、サンタクロー…

俳句・季節の二十句

俳句・季節の二十句

・当時五才児の私は、新調した黄色の傘を使う日を待ちわびていた。 　天気予報によって、ようやく黄色の傘を使うと思っていたら、祖父によって使えなくなってしまった。 　不貞腐れた私に…

夢の最後に男が見たものとは。 幻想ミステリーです。 基本一人称ですが、途中三人称の描写を入れてあります。ご了承ください。

「影孤静遂（えいこせいすい）」――（他人とは関わるな、空気に化けろ） これは冴えない高校生、枚方奏汰（ひらかたそうた）が見出した、オリジナルの校訓。 高校一年、夏。奏汰は持ち前…

俳句・季節の二十句

俺、樋口敬大は入学早々高校デビューに失敗して、ボッチ街道まっしぐら。 同じクラスには、学園のアイドル「イケてる方」と言われている、佐久良舞さん。じゃない方と呼称されている佐久良唯…

史実に基づいて書いたフィクションです。

俳句・季節の二十句

この作品は、９０年代の記憶に残る恋愛ドラマへのオマージュであり、創作活動への意欲を語る内容です。まず紹介されるのは『東京ラブストーリー』。鈴木保奈美さんが演じる赤名リカのキャラク…

孤児院で暮らしているリタは、友人のアビーと共に教会を訪れていた。 慈善活動として教会周辺の掃除をするリタ達。そこに浮浪者と思われる男性がやってきて、食料の配給をどこでしているのか…

高校三年生の政井弘哉は、老舗の料亭「まる福」を営む満の一人息子であり、跡継ぎとして周囲から期待されていた。しかし、満の厳しすぎる指導と激しい罵倒に辟易し、弘哉は次第に料理を嫌いに…

　主人公・花坂（はなさか）は、現役合格に伴い、進学のために地方から都内へと引っ越してきた男子大学生である。趣味はボディビルで、熱心に打ちこんでいる。 　彼は、生活手段として、塚…

カクコン10短編、応募作品。 カクコン10短編のエンタメ総合短編の週間ランキング2位(2024/12/16～21)。 SF短編小説です。 前編、後編の二部構成。 楽しんでいただけ…

－短編（読了時間 約５分）－　 ある大富豪が自己満足で、全身ダイヤでできた１メートルもの人形を作らせました。 心を持った精妙なその人形は、『ダイヤモンドマン』と名づけられ、 大…