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くろてんゲーム化エッセイ-13.世界包括神話-ケルト編(2)

今日のゲーム制作は小説版くろてん1章の校正改稿とDLsiteさんへの登録のみ。それだけで半日かかり、しかもそれでも誤字脱字は完璧には直せてませんが。

ツクールには「体質」というのも欲しいなぁと。常時発揮するわけですよ。特別な加護とか、病気による弱体とかを。「体質改善」で病気が治ったりとかそんな感じで。雫お姉ちゃんやガラハドの魔力欠損症もここで管理したいところ。また発注したい内容が増えていきます。

そして今日のケルト神話ですが。
昨日の時点で大間違い。ダーナ神話の次はフィオナ神話ではなく、アルスター神話でした。ここに謝罪を。

というわけなので本日はアルスター神話‥たぶんクーフラン(クー・フーリン)のことだけ話したら2000文字くらいいきそうな感じですが、ノイシュ・ウシュナハも是非是非語りたい。というわけで場当たり的にやっていきます。

まずクーフランは太陽神にして全知全能のルーグの息子。お母さんはコーンウォールの王妹デヒテラ。しなやかな容姿の美男子ですが戦闘時には顔が二倍に膨れあがり、太陽のごとく光り輝き、片目は細く、片目はバケモノのように大きくなり、口は耳まで裂け、脳天から光を発す……どー見てもバケモンやないかと。デヒテラからすぐ生まれたわけではなく、まず息子がいて愛情注いで育てたその子が病死するのです、不幸ながら。そして悲嘆に暮れて泣き疲れたデヒテラはコップの水を飲みますが、この中に入っていた小さな虫。これがルーグの化身した姿でした。そして解任したデヒテラにルーグは夢のお告げで「お前の腹ン中におるのワシの子やけん」と告げ、ついでに死んでしまった赤子ももう一度デヒテラの腹から産まれることになるだろうと告げて消えます。

デヒテラはストルヴという人物と結婚、太陽神ルーグのおつげにより生まれた子の名前はセタンタと名付けられ、おおくの養育係が名乗りを上げるもコーンウォール王は自分達の妹フィンコムにその役を任せます。このときとあるドルイド僧が「王侯も戦士も、みながこの子のしたことをたたえるようになるでしょう、あらゆる悪と戦い、禍を防ぎ、そして争いを解決するでしょう」と言いたたえますが、最後に「そのかわり、長生きは出来ますまい」と告げます。

7歳の時、武技と球技をあわせたような競技があって2対1でも負けなかったとされ、それを目にとめたコーンウォール王からたたえられて「宴会ひらいちゃるわ」と王の下に招かれますが、宴会自体はアルスター赤枝騎士団のクランの屋敷で行われます。このときクランは番犬として巨大な猛犬を買っていたのです……勇者10人がかりでも太刀打ちできないという、どこが犬だみたいな猛犬を……が、王はセタンタを呼びつけたことを忘れていたためにクランは犬を鎖につなぐことをせずに放置していました。

どっこいセタンタはのちのクーフラン。荒れ狂う猛犬に襲わるも逆にこれを裂き殺し、忠犬の死を悼むクランに「じゃあ僕があなたの番犬になりましょう」と約しました。というわけでこの約束からセタンタは「クーフラン(クランの猛犬)」と呼ばれて名を知られます。名付け親はコーンウォール王。

クーフランは「今日元服したら栄光を手に入れるが早死にする」と言われた日に元服、普通の武器や戦車は彼の武技に耐えられず、よって王の武器と戦車を賜与されました。

そして冒険の旅に出ますが、このときアルスターの戦士の実に半数が殺されています。主犯はネフタ・スケニュの息子たちで、クーフランはこいつらを探し回って皆殺し。に、したまではいいのですが戦闘欲求が高まりすぎて敵味方手当たり知らずに殺す殺人鬼となり、ために女性の裸を見せて彼が顔を逸らした隙にアルスターの戦士たちがこれを拿捕。3つの桶の冷水に彼を突っ込み、一つ目は瞬時に沸騰して割れ、二つ目は煮えかえり、三つ目でようやく、お湯になってクーフランは平常心を取り戻したというそんな話。

その後、ただの戦士では役に立たぬということで武芸と戦術の深奥を極めます。師匠は影の国の女王スカサハ。このとき、全ての技を相伝された証として魔槍ゲイ・ボルグを授かりました。

影の国から帰るとクーフラン……というよりコーンウォールがクノートの女王メイヴの侵攻を受けます。メイヴの目的はドーン(夜明け)の名を持つ「クーリーの雄牛」で、夜明けを巡る「太陽と昼」のクーフランと、「闇と夜」のメイヴの闘争という側面を持ちます。最終的に戦争は和睦で終わりますがメイヴの恨みは深く、クーフランに倒されたガラティーンの六人の息子らに魔術を授けてクーフランを幻惑させ、さらにはドルイド僧を使ってクーフランの必殺兵器ゲイ・ボルグを借りる……というか盗むことに成功。敵は「この槍は王を貫く」と呪いしてゲイ・ボルグを投擲、最初は御者の王レーグにあたり、ついでクーフランの遭い馳せマッハ、その次とうとうクーフランの脇腹を貫いて致命傷を与えました。さらになお戦い続けるクーフランの命を絶ったのはクノートの勇士レウイですが、この男はのちにリ・ウィ河畔の戦いでクーフランの親友「勝利の」コナルによって討ち取られます。

やはりクーフランだけで長くなりました。ノイシュまでやりたかったんですが、とにかく「優雅で優美、品格あり、狩りに際しては俊敏、戦いに明いては勇敢で、烏羽の黒髪と白鳥の肌、そして仔牛の血のような赤い頬」を持ち合わせ、王女ディアドラとの道ならぬ恋で知られます。最後は王の嫉妬によりノイシュとディアドラは別々に葬られるんですが、そこからはえたイチイの木が互いを思い合うように絡み合った、というお話。ところどころちがいはありますが、たぶんトリストラム・シャンディの元ネタになってるんだと思いますこのお話。だから悲恋物語として最高水準。

それでは今日はこれにてです。

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