12話 若紫の愁い
https://kakuyomu.jp/works/16816927860044666677/episodes/16816927860895863861前半のわちゃわちゃした雰囲気のあと、急にシリアスに転じた感が否めなかったため、その間の心の触れ合いを丁寧にしてみました。
若紫色、にまつわるあでやかなシーンが描けて、中世の恋愛物語の奥ゆかしさを再現できたようで自分では気に入っています。
物語が秋であることから、「愁い」の字に「秋の心」を溶け込ませられたことも、恋の予感を抱きながら愁いに沈んでしまった主人公の心境を偶然ながら表象できて、良かったなあと思います。
季節の景色と心の景色が重なる描写が好きです。
続く「13話 気がかり」できな臭くなる流れも、繋げられたのでないかなと思います。
もともと美優と主人公との心の触れ合いの描写が不足気味だと感じていたこともあり、その補完もできたのではないかと思っています。