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ゲーム音楽と文章

 僕はゲームのサントラで育った人間で、音楽はほぼほぼゲームの楽曲(主にバトル曲)しか聴きません。また、創作をする時しか音楽はかけないと決めています。

 僕は観ていませんが、昨年の東京オリンピックの開会式で日本のゲーム音楽が流れたそうですね。流れた曲のリストを見たところ、僕の好きなゲームもたくさんありました。サガシリーズの作曲家伊藤賢治さんことイトケンはたぶん一番聴いてきたし、テイルズシリーズはもとよりスターオーシャンやヴァルキリーシリーズなどのトライエース作品も手がける桜庭さん、僕はクロノ・トリガーよりはゼノギアスが好きな光田さん、あとはもちろん植松さんが生んだFFの楽曲。
 僕の最寄り駅の駅前でもたまに、昔懐かしいゲームの曲を演奏している人たちがいて、それを見つけると僕はめっちゃテンション上がります。僕はこう見えて(どう見えて?)シャイなのですぐ通り過ぎてしまうけれど、本当はずっと聴いていたい。

 僕は文章の執筆中は無音で書いていくことが多いけど、ここぞという場面や強いイメージのある話を書く時はそのイメージに近い音楽を聴きながら書くことがあります。

 例を挙げると、『殺戮のダークファイア』の佳境、街が黒炎に飲み込まれていく場面は、『OCTOPATH TRAVELER』の「魔神の血を継ぐ者」をエンドレスでかけていました。この曲を聴くと今でも踊り狂う黒炎をイメージしてしまいます。

 KACで書いた『優しさのエンディング』では、『NieR:Automata』の「壊レタ世界ノ歌」をかけていました。「私と読者と仲間たち」というお題でここまでシリアスな話を書いた人は他にいないと思います。僕は書きながら自分で泣いてしまいました。

 現在僕は「輪廻転生」をテーマにした作品を書いているのですが、その作品のテーマ曲としてオリンピックでも流れた『NieR』の「イニシエノウタ」を勝手に選んでいます。軽快で、どことなく異国情緒な「旅」の気配がある。『NieR』の寂れた物悲しいような世界観が僕が書こうとしているものに近いので、かなり参考にさせてもらっていますね。


 少し話が変わりますが、日本の小説家では僕が一番好きな森博嗣さんの『スカイ・クロラ』という小説を初めて読んだ時、僕は驚きました。作品内のところどころで(戦闘機の操縦シーンなど)、改行を多用した非常に簡潔かつ感覚的で流れるような文章が出てきたんです。一行たった3文字とか普通にあります。そんなの他で見たことありません。こういう書き方もあるんだとびっくりしました。
 僕の小説でもわりとよく改行を多用した文章が出てくると思いますが、それは完全に森博嗣さんの影響ですね。そういう箇所を書く時は、文章を書いているというより音楽を演奏している感覚に近いと思います。僕は一生かかっても秀才タイプの小説は書けないので、感覚で勝負します。


 というわけでみなさん、カクヨムコンあと一息頑張ってください(どういうわけだ?)。

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