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「めげずヘコまず、創作物を発表し続ける」という、強さ

プライベートな話ですが、別れた夫は所謂ボカロPとして創作活動をしています。その世界では一種のステイタスとされるらしい「自作曲がJOYSOUNDに配信され、カラオケで歌えるようになる」ということについて、1曲だけではありますが達成しています。「まさかこの曲で……?」と驚くような、タイトルホイホイなネタ曲で、ではありましたが。

私は今でも、時々、彼のボカロPとしての動向をチェックしています。そのたび、彼の作品は増えていて、「暇か!」と内心突っ込みつつ、感心します。彼は、おそろしく多作なのです。

彼の曲の大半は、モチーフ選びや歌詞がマニアックすぎて、再生数が伸びません。アップして数年経っても再生数が4桁に乗らないとかもザラ。

ふと、彼の動画はいつから配信され始めていたのだろうか、と思い、履歴を遡ってみました。初投稿の年は、2007年でした。活動年数12年。すごい、この人こんなに長くボカロPやってたんだ、と、私は感動しました。

彼が動画を配信するニコニコ動画では、心無いコメントも結構付きます。そういう文化なのでしょうけど。そして前述の通り彼の動画の大半は、あまり観てもらえていません。その状況にめげずヘコまず精力的に、活動を続けている。

すごい。この人、本当にすごい。パソコンの前に座って彼の投稿作品リストを見ながら、私は不覚にも、泣きそうになりました。この人はなんて強いんだろう、と。

翻って私は、これまで「どうせ私には無理だし」と拗ねて来た創作の世界に、やっと足を踏み出しました。カクヨムに登録するのは怖かったし、小説を投稿するのは、もっと怖かったです。今も、怖いです。とても。

私は彼の、この強さを見習いたいと思いました。「中学生レベルの英単語の綴りを間違えて歌詞に使う」とか「琉球音階を何か間違えたまま作った曲を『だいたい合ってる』と手直しせず『沖縄風』と言い張って公開する」とか、そういう、迂闊でいいかげんなところは見習いたくないけれど。

彼に、言えるなら言いたい。ありがとう。私はあなたのおかげで、「怖くてもとにかく書こう。そして発表しよう」と、思うことができました。私はあなたを、遠くから応援し続けます。

でも、離婚してから最初に公開したのが、恋人と別れた女性がいろいろな「ごみ」を捨てるという内容の、まんま『ごみ』というタイトルの曲だった件については一生許しません。自分の経験を楽曲に昇華させるのはいいが、もうちょいひねれ!

ほんと、そういうとこだぞ!

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