長編の最終章に入って十話ほどは問題なく書けたのだがそっから先が書けていない。
終盤のバトルのために前々から仕込んでおいたギミックをやっと使えるぜ! と思ったが、そのバトル自体がどうもうまくいかないのである。
思いきってその辺を置いといて、ちょっと先の話(バトル後に明らかになる敵の過去回想)から書いてみた。
三話ほど書いて「なるほど、こんな過去があったのかお前! そりゃ悪くもなるぜ!」と納得。
さあこれでバトルが書ける……と思ったらやっぱりそうでもなかった(今ここ)。
「キャラの未把握」も問題だったが、むしろ「用意したギミックを出すことにとらわれ過ぎている」のがメインの問題か。
物語もバトルも、「『書きたいシーンを出すまでのつなぎ』に堕してはいけない」。
ことに「バトルとは人生でなくてはならない」。
そのキャラはどういう生き方をしてきたどういう人間でどういう戦い方ができて、だからこそ「どういう選択が可能で」「そのうちどういう選択を忌避し」「どれを選択して戦うのか」が、自ずと作者に見えてこなければならない。
ギミックにとらわれてそこをおろそかにしていた……一回ギミックを度外視してバトルを構築し直そう。ぶっちゃけこの中ボス戦でギミックが出せなかったとしても、ラスボス戦で出せばいいのでそれはそれでアリだ。
……「いやお前何が人生だよ、突然出てきて突然倒されたキャラとかいっぱいいたじゃねーか」という批判はあってしかるべきだが。
それについては「君、『突然始まらなかった人生』や『突然終わらない人生』が、いったいこの世のどこにあるのかね?」と言って(適当にごまかして)おこう。