【175話】電話口の会話です【蒼ちゃんと会長】

お疲れ様です。
最近少しだけ近況を書くペースが上がりました。
まあ、ほとんど読まれませんけどね~
それでも追いかけて頂いている読者様に、精一杯の全力を☆ です☆

さて表題の通り、(間一回飛ばした気もしますが)久しぶりの、
一人称では分からない電話口でのやり取りです。

※いつも通り(カッコ)内は主人公に聞こえていないため、
 切り落として思考させる事。

――――――――以下全文入り―――――蒼ちゃん・会長―――――――――――
『私、防ですけど、大好きな女の子である愛ちゃんを泣かせてどう言うつもりですか! しかもさっきから聞いてたら彩ちゃんも泣かせた上、女の子にばかり責任を押し付けて。何で女の子ばっかり泣かせて平気なんですか!』
(『こんな時間になんなんだ! しかも人の電話を盗み聞きなんて、失礼な上に常識を疑うぞ?』)
 目に浮かんだ涙を何とか零さない様にって上を向いている間に、かなりの剣幕で倉本君に食って掛かってくれている。
『こんな時間に女の子に平気で電話してくる会長さんの方がよっぽど失礼です! それに好きだって言う女の子を泣かせるような会長さんにはとてもじゃないですけど、私の大切な親友は任せられませんから!』
 しかも電話口で、倉本君に文句を言ってくれた蒼ちゃん。
(『岡本さんを任せられないって、いくら親友だか知らないが、俺と岡本さんの間に首を突っ込むのは辞めろって言ってんだろ!』)
『っ!』
だけれど、蒼ちゃんの腕がかすかに震えているのが目に入る。だから私の代わりをしてくれている蒼ちゃんの腕を、
感謝の気持ちも込めてそっと握る。
『……。それを愛ちゃんが困ってるんです! 女の子の約束も守れないって、恥ずかしくないんですか? ホントにカッコ悪いですよ!』
(『はぁ? なんでお前《《ら》》にかっこ良いとか悪いとか思われないといけないんだ? 岡本さんが俺と付き合ってくれたらそれで十分なんだよ』)
 私が腕を掴んだ事により、言葉の震えを無くして私の代わりに、言葉を紡いでくれる蒼ちゃん。これも以前の蒼ちゃんなら考えられなかった行動だ。
『愛ちゃんにはもう空木君がいるんですから、愛ちゃんとの約束も守ってくれない会長さんは諦めて下さい!』
 何を言っているのかは分からないけれど、私に対する気持ちを蒼ちゃんにぶちまけているのかもしれない。
(『なんで他人に言われないといけないんだ! 大体空木だって雪野と浮気してんだろうが! 俺ならそう言うのはしないし、金だって不自由しないくらいには用意できる。親友だからっていい加減余計なお世話って分かれよ!』)
『‘不自由しないくらいのお金って……’愛ちゃんを見くびらないで下さい! どこまで女の子に対して失礼なんですか! もう愛ちゃんとは会わないで下さい! ハッキリ言って私も愛ちゃんも不愉快です!』
(『岡本さんと会わないでくれとか統括会だけはどうにもならないだろ――とにかく岡本さんと一回代わってくれ!』)
 その上で“どんな事をしてでも”を実践しているっぽい倉本君。だけれど、私は理解をするだけで、間違っても靡かれるとかそう言う気持ちはない。どころか不愉快になるだけだ。
 だけれど、倉本君が蒼ちゃんに何を言っているのか分からないけれど、途中から下唇を噛む蒼ちゃん。
『嫌です! 愛ちゃんには代わりません! その代わり空木君には今日の電話はちゃんと言っておきますから』
(『どいつもこいつもまた空木なのか! 女って何であんな根暗でハミゴでシスコンが良いんだよ! もし本気で俺と岡本さんを駄目にする気なら、空木の秘密を俺が岡本さんや、岡本さんの友達に全部バラしてやる!』)
 ただ、蒼ちゃんの腕を掴むために近くに寄ったからなのか、何を言っているのかまでは分からなかったけれど、倉本君が蒼ちゃんに怒鳴った声だけは聞こえた。だったらもう良い。倉本君の声なんて聞きたくない。
『勝手にしてください。その代わりもう愛ちゃんに連絡してこないで下さい!』
(『そんな事、他人に指図されたくもない』)
「もう良いよ蒼ちゃん。電話切ろ?」
 私の友達にも親友にも平気で声を荒げることが出来る倉本君。私はどうしても怖いと感じてしまうのだ。蒼ちゃんだって男の人から怒鳴られたり。大声出されたりしたら怖いはずなのだ。
『じゃあもう遅いので切りますね』
(『あ! おい! 岡本さんと代われって――』)
――――――――以上全文入り―――――――蒼ちゃん・会長―――――――――

 と言う事で、この第4単元、児童福祉法と民法や児童虐待防止法を意識して頂きながら、多角関係中の恋愛も話を進めております。
 他にもいくつか伏線を走らせておりますので、お時間ございましたら色々読み取って頂ければと思います。

 例えば、蒼ちゃんの手が震えたのは何の恐怖が想起されたのかとか、倉本の地は
愛ちゃんが聞いていないと思っての油断なのか、それとも別の性格や裏事情が絡んで来るのかとか、零しそうになった愛ちゃんの涙の色など……

 結び続けてる伏線と、フラグとして置き続けている物もございますので一つの確認として目を通して頂いても良いかも知れません。

それでは175話Bパート よろしくお願いします☆

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