サブメインテーマである同調圧力解除、最終です。
まず初めに、これで解決? と思われた方も多いかと思います。
ただし状況だけを見れば、周りの理解者及び周りにいた加圧者も含めた人間関係は
激変したかと思います。
何度も書きましたが、同調圧力・集団同調は非常に理不尽です。ですから解決万々歳なんて綺麗事、口が裂けても言えません。それが現状です。
ですから北海道旭川の事件は非常に強い憤りを感じ、町田タブレット事件ではもう呆れてコメントすらする気が起こらないほど気力をごっそりと奪われました……なんせタブレットの方は国が主導で同調圧力を作ったのですからね……。
※この話は、どうしてそう言う思考になったのかも合わせて、【結】の第一単元で入れております。というより、この法律を作ったのがどこで、誰がどう言う目的と合わせて理解していれば、もう差し込む余地はありませんけれどね。
それでは本題です。
さて、信用出来る人に打ち明けて、信頼を受けた方が葛藤や悩み迷いを抱えながら奔走した結果、初めは海溝のような溝があった先生とも協力を取り付け、同調圧力の鎖に絡まれている友達とのコンタクトも「電話」などを使い、こちらの意思表示・ないしは被圧者の気持ち・現状を伝え続け、時にはその友達に傷つけられ、妬まれ、的になりかける事もあろうかと思います。
ですので同学年が駄目なら、他学年・もっと言うなら朱先輩のような完全に違うコミュニティの方にまで、話をして親身になってもらい、アドバイスを受けられる状態にもしました。
もちろん途中で保健の先生みたいに仲違いする事もあるかと思います。それでも、一度理解して頂けた「養護教諭」なら、基本この手のお話は、劇中で申し上げています通り、学校ラインとは別に養護教諭ラインでの「守秘義務」がありますので、そう簡単には口を割らないはずです。
※ここで一つだけ注意するのは、「養護教諭」としては守秘義務がありますが、今回はあくまで
人の根幹・感情に根差す部分ですので、人としての見極めはして欲しく思います。
ここまで来れば後は最終段階です。
いかに信頼できる仲間・友達を自分の周りに集めた状態で、開示できるのか。この最後の一歩だけ、被圧者に勇気を出して貰わないといけません。(今回は健康診断)
もちろん一番初めに信頼を受けた、(今回は)親友さんも最後までお付き合いしますし、この段ですと周りに比較的信用出来る人(今回は愛ちゃんを的にしようとしていた人も入り混じっていますが)、それでも大人(養護教諭・担任の先生)の理解も得られている状態になっているはずです。
当然加圧者は(後ろめたい部分が少しでもあれば)最後まで警戒もしますし、妨害だって何だってしてきます。変に意識があると劇中でも言いました通り、加減が無くなります。ストッパーの外れた意志集団ほど危険なものはありません。
※今回は 改正児童福祉法59条で話を進めています。
後は劇中の通り、勝手に話が動き出します。
ただし、現代の学校を見ていると途中での隠蔽や改ざん報告なんかも見受けられますので、こちらの意志・気持ち・実際された事などは、しっかりメモ(手書き・手記で大丈夫です!)を日付入りで残しておいた方が良いかと思います。
北海道の学校の対応があまりにも酷いので、自衛としてこの作業は入れておいてください!
ただし、被圧者側は(PTSD)発症の危険と隣合わせになるので、しんどければ親友さんに言って、まとめておいてもらうのもありだと思います。
――――――――――――――――まとめ――――――――――――――――――
同調圧力・集団同調は行動はもちろんの事、その理由も含めて、非常に理不尽です。被圧者のその後の人生を間違いなく変えてしまいます。ただしこの集団同調に打ち勝った時、そこにかけがえのない【成功体験】が出来ますので、ある意味では自分も変われるかと思います。ただし、変われるとは言っても元の自分が決して駄目なわけではないので、自分らしさはそのまま残しておいて欲しいとは思います!
ただそれでも、環境や状況は変わりますし、信頼できる人・自然に友達と呼べる人も出て来るかと思います。友達や仲違いした人間関係ももちろんあったかと思いますが、それは実生活でも喧嘩別れなど、全くない話ではないので、それ以上は気に病むことなく、まずは自分の心を大切にしてあげて下さい。
そして今回、こういう形での大団円とまではいけなかった解決。これはやっぱり『現ドラ』なんですよね。ですのでどうやってもご都合主義は出せません。現場で形成されつつある集団同調の解除をするのに、この理想型までがやっとだと思います。
これでもまだご都合主義かなと思ったほどです。ただ、ここに至るまでの期間人同士の感情のやり取りは相当ややこしかったはずです(実際はもっとややこしいですし・人間関係の構築に関しては驚く程入れ替わりが激しくなります)。
―――――――――↑まとめ 終――――――――↓注意・お願い―――――――――
さて今回は最後、本文中に落とし込んだので、改めて書く事は少ないのですが、これだけは。
上述した通り、文字数はそれなりになりましたけれど、それでも今回は「理想型」で書いております。そして前回のステップ(1~3.5)まででも表記しておりますが、解決出来なかったからと言って、被圧者に問題がある訳でも無く、協力者の力不足でもありません! 何度も書きましたが周りに同調圧力に対する理解者・協力者がいないだけです。学校と言う狭いコミュニティの中では、往々にしてあることです。この辺りのお話も【結】の初っ端の方で養護教諭に解説して頂いております(なんせ総括ですので)。ですから解決できないと言って、間違っても自分を責めたり、協力者の方も自責されないように重ねてお願いします。
大切な事ですので重ねて、重ねて! お伝えしております。
そして以前のステップでこちらも何度か書きましたが、集団同調・同調圧力と言うのは、本当に打ち破るのも解決するのも困難を極めます。ですので時間制限のある学校という一つのコミュニティの中で、解決できるとは限りません。ですから焦る必要はありませんし、全く力不足だとかも感じる必要はありません。
以前別の方が近況で書かれていました通り、ただあなたが、最悪の選択をしなかった。ただそれだけで十分なのです。そして必ずしも学校に行く必要はございません。
昔と違い、今の教育制度は通信教育・各学校程度、卒業認定資格、大検などもあります。ですので命の危険を晒してまで、学校に行く必要は無いとだけもう一度お伝えしておきます。
―――――――――↑注意お願い 終―――――――――↓補足――――――――――
そして最後に補足です。
詳しくはもうせませんが、ある話し合いの場でこういう意見が出ました。
「僕たちにそんな事言いますけど、今の僕たちは親と学校がほとんど全部なのに、学校辞めたら、どうしたら良いの? ずっと独りなの? ずっと家に閉じこもりっぱなしなの?」
また別の方から、
「今の年齢になり、社会人となれば普通に学校に行かない選択も出来るけど、果たして子供にそれが出来るのか? 命が一番大切なのは分かるけど、それで子供のコミュニケーション能力は上がるのか? 教育を受ける機会・権利はどうなるのか? 子供が持つ事になるであろう、孤独感・社会活動非参加感をどうするのか」
こういう意見も出されています。
今回は同調圧力解除に力を入れて書きましたが、実際現場からは上記のような声も上がってはいます。
ですので今後はまた、別の課題に沿って色々啓発を含めた活動ないしは、前書き・中書きではありませんが、現代社会に合わせた法整備・そう言う場の提供も考えていかないと駄目なんだなと、思いました。
――――――――――――――――補足終わり―――――――――――――――――
色々長々と書きましたが、これにて本書のサブメインテーマ:集団同調・同調圧力
は終了となります。お読み頂けた方々及び応援・コメント頂けた方ありがとうございました。励みになった事はもちろん色々な気付きの頂けたので大変勉強になりました。
後書きでも付記しますが、本書に目を通す事により、一人でも多くの方が同調圧力・集団同調で命を落とす事が無い事を祈るばかりです。また、集団同調がいかに危険なものであるのか、どれ程の苦痛を伴うのかを、本書を通して疑似的でも結構ですのでお感じ頂き、今後にお役立ていただければと思います。
それでは残り2話を挟みまして、最終【結】にて、いよいよメインサブテーマとメインテーマに足を踏み入れることになります。
最後までお付き合い頂ければ、私はとても嬉しく思います☆