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前向きに生きるということ


去年妻とドラッグストアで買い物をした時のこと、僕は妻の会計と一服を車の中で待っていたんだが、隣の隣に1台の車が停まったのが視界に入った。

詳しくないので車種とかわからんけど、なんとなく平べったいツードアのカッコいい車に、僕より年下だろう男性(40代くらい?)が乗ってて、すぐに運転席のドアを開けたんだけど、なかなか降りなかったんだよね。
なにやってるんだろ?とか思いながらふと見ると、助手席になにやら荷物?らしきものが見え、何?と思ってると、男性がようやくその物体をよいしょと自分の前越しに外に置いたんですよ。





それは折り畳まれた白い、お洒落な「車椅子」だった。




僕は、あ、と思いながらも、もし何か手伝えれば出ていこうかなあなんてぼんやり考えてたら、妻がドアを開け乗り込んできた。

暫く僕がその車を見てたので、妻も視線を同じ方向にやったけど、僕はそのまま車を発進させた。

すぐに僕は、

「一人で車運転してきて、車椅子出して、買い物なんて活動的だよね」と言うと、妻も、偉いよねえと感心していた。

なんか、車もカッコ良かったし、服もお洒落なの着てたけど、車椅子を使うってことは足などにハンデを持ってるのかな?と思うけど、それでも運転はするし、その車椅子に自分で乗って、買い物をするわけだから、

僕はもし自分が車椅子がないと外出も出来ない体になったら、果たしてそんなに前向きに生きられるかな?という思いが過ぎったんだよね。少なくとも着る服なんかどうでもよくなりそうだし。

特に妻は介護士なので、不自由な体の人の気持ちなどは身に沁みてわかってるから、素直に偉いよねえと尊敬の念が言葉となって出たんだろうし、僕もその車の男性の姿に感動してしまったんだよね。

もしかしたら失礼な感情だったのかもしれないけどさ。



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