連載中の隠儺咒アナーキーの世界でいえば、怨霊は目には見えて形のないもの。たとえば煙がぎゅっと凝縮して存在しているような感覚。形がありそうで、ない。
その煙はたぶん人の恨みつらみ、怨嗟の念などの邪悪なものがうずまき集まって可視化されている。
それに比べ、鬼はというと物理的に存在しているイメージ。怨念がどんどん力を持ち、具現化し、この世に存在してしまったモノ。
だから作中では怨霊は祓えば消えてなくなるし、鬼は生き物の死骸のようになる。もちろん血(みたいなモノ)も流れる。
ところで妖怪はというと、私のイメージだと「悪いヤツ」ってだけではない。人の不安や不都合が生み出したもの。
長い間放っておかれたものが化けたり、もったいないおばけみたいなのも妖怪に分類される。
なんか可愛いイメージもある。
ちなみに妖怪が出てくる短編を構想中。
どれにしてもすべては人が生み出したもの。
だからこそ人の手でしか祓えないもの。
人間の深くに眠る人間そのものだからこそ、エモさを感じる存在。
「隠儺咒アナーキー」
https://kakuyomu.jp/works/16816927862403269891