知る人ぞ知るラーメン激戦区。
奈良にもある、という話が有名なのか、そうでないのかはわからない。
が、とりあえず書いてみる。
奈良北部を南北に流れる三つの河川。西から順に、竜田川、富雄川、佐保川である。その紅葉の美しさを詠んだ詩が百人一首にも収められている西の竜田川。春には桜並木に包まれる三つの川の中でも、とりわけ美しいとされるのが東の佐保川だ。
そしてラーメン激戦区を展開するのが中央部の富雄川流域である。
すっきりと上品な鯛だしそば『つけ麺はなやま』、クリーミーな泡系白濁スープの『ラーメン家みつ葉』、こってり系でお馴染みの無鉄砲グループ『つけ麺無心』、パイン魚介とカニ豚骨というたぶん個性的だと思われる二本柱のつけ汁と自家製麺の『アノラーメン製作所』、そして忘れてはならない『あまのじゃく』(追記)などなど……と書ききれているかはさておき、この辺りの富雄周辺の重鎮をはじめ、今では奈良の各地にラーメン有名店が点在している。らしい。ちなみに天理で屋台から始まった山盛り白菜とバラ肉チャーシューの『彩華ラーメン』(本店?)は今でも屋台スタイル。
奈良の郷土料理というと、茶粥や釜飯だったりするけれど、カレーとラーメンがまあまあ幅を利かせているということもあって、ハーフ&ハーフ2のお題案として申請しました。採用ありがとうございます。
お題主のクセに、遅ればせながらようやく公開。
◉異都奈良の琥珀食堂 第八膳『孤独を癒やすラーメン』
https://kakuyomu.jp/works/16816410413893461604/episodes/16817139555042178732というわけで、作中の蒼竜の三本爪によって切り拓かれた世界が、先に列挙した三本の川から想起されたことは言うまでもありませんね。(あと、ちらし寿司回で登場した川の字にも重なって見えるだろうか)
【写真】
今回のエピソードを書くため、取材という名の元に立ち寄って食べた塩ラーメン
(奈良ではない)