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飛兎竜文

・タイトルの成語は、ひとりょうぶん(りゅうもん)と読むようだ。
 意味は、『素晴らしい才能を持っている若者や子どものこと』。
 実に難しい言葉で、由来を知らないと、字面からだけでは語源も意味もわからないと思う。
 考えるだけ無駄なので、答えを書くと、飛兎、竜文ともに『どちらも速度の速い馬の名前』である。わかりっこない。

 和製漢語かと思ったが、明の楊慎の『芸林伐山』という書物が出典である。
 この楊慎さん。『臨江仙』という、なかなかよい漢詩を残している(ウィキペディアを参考に訳してみた)。夏草や兵どもが夢の跡。

 とうとうたる長江の流れは東へ 波は英雄をすくいつくす
 善悪成敗がいかになろうと、かれらはもはや存在しない
 青き山々は今も 夕日に映えている
 白髪の漁師は川面にて 秋月春風に身を置く
 一壷の濁り酒とともに寄りあえば
 古今のどんな出来事も すべて笑い話となる


・イチローのそっくりさんのニッチローは、プロ焼肉選手飯田市産業親善大使(飯田焼肉大使)。
 ニッチローは長野県飯田市出身で、飯田は「日本一の焼き肉の街」とのこと。人口あたりの焼き肉店の数が全市の中でいちばん多いらしい。
 長野は佐久にひとりで旅行に出かけたことがある。鯉を見に行った。家の中に水をひいて、養殖していたんだよね、昔。その様子が見たかったのだが、手違いで見られなかった。途中、雪山で死にかけたのも、いまではよい思い出である。


・戦中の日本で、物資が不足してのは事実だが、物資の片寄りがひどかった。物流が後回しにされたので、必要な人の手に渡っていなかったのだ。このなごりは今も残っているように思う。
 むかし、海の近くのいなかに転勤したとき、魚くらいはおいしいものが食べられると思ったが、スーパーの品ぞろえのわるさに驚いた。物流網が弱く、魚は地元ではなく、大都市に流れていた。
 大都市間を結ぶ物流網は、なるほど、世界に誇るほど立派だが、地方のそれは貧弱であり、それはこれからますますひどくなるだろう。


・うさぎを撫でると非常に気持ちがいい。これは狩られるわけだなと思った。ふさぁ、ふさぁ。


・むかし、袋とじに、「ページに毒が塗ってあります」と書いていた雑誌があった。買っておけばよかった。あれ、毒が塗ってありますではなくて、呪われるだったか。記憶があいまい。前者の方がインパクトあり。


・火垂るの墓がテレビで再放送されないのは、プライドの高いひきこもりが発狂するからではないだろうか。あれは、そういう映画。
 あの映画を観て、軍事力を捨てるべきだと思う人もいれば、悲惨な目に会わないためにも軍事力を強化すべきだと考える人もいる。高畑監督は反戦映画ではないと書いていた。


・Web小説は、ジャンル読みが主で、作者読みはあまりなされないと聞いている。それが事実なら、カクヨムネクストの今後はたいへんそう。


・SNSなどで、方言まるだしでコメントを書く人が苦手である。
 しかし、きのう指摘されたのだが、私も「ほかっておく」と方言を使っていた。言われてもはじめて、ああ、方言だったなと思った。
 「ほかっておく」は、『ほっておく』『無視する』の意。
 方言で好きなのは、関西から東京に来た管理職に、「ファイルを直しておいて」と言われ、みんなでどこを直せばいいのかわからなかったという話。関西の言葉で、「直す」は「片付ける」の意味らしい。


・法曹一家の浪人生(憲法オタク)が、江戸末期にタイムスリップして、坂本龍馬を暗殺から救い、明治憲法の成立に関わるという話はどうだろうか。軍部の暴走を抑え込む憲法を持って、日本はどう変わるか。乞うご期待!
 私は書かないし、書けないけど。


・レビューを書いた。

『ひょっとしたら』(呪物殺し/ぶざますぎるさん)
https://kakuyomu.jp/works/16817330648645137280/reviews/16818093076137218862

 私小説風味もありつつ、おもしろいアイデアの作品だと思う。


 ではでは。今日も一日がんばるぞい。

8件のコメント

  • > 大都市間を結ぶ物流網は、なるほど、世界に誇るほど立派だが、地方のそれは貧弱であり、それはこれからますますひどくなるだろう。

    「最高の市民負担と最低の行政サービス」と言われた夕張市の財政破綻を見ればわかりますが、産業がなくなり人口が流出しはじめた地方自治体は、その存在自体がいつ消滅してもおかしくない時代になりました。自治体が機能しなければ、インフラ自体が崩壊するのであって、物流などあろうはずもありません。

    夕張市の場合は図書館・美術館・市営プール・公衆トイレが閉鎖されて、学校もほとんど閉校された。あとは老人ホームの閉鎖とか子育て支援センターの閉鎖とか。なのに住民税や公共料金は爆上がりです。当然人は出て行くのだけど、移住できるのは若い世代だから、納税者を都市部が吸い上げていく構図。地元に残るは老人ばかりと。

    地方の機能不全がいかにやばいことか、気付いたときには手遅れになっている気がします。北海道とか四国なんかの不採算路線、不採算だからって整備せずに閉鎖しそうな勢いですが、どうなっちゃうんですかねえ。
  • おはようございます。

    わたしはミステリーやSFが比較的苦手ですが、読むときは読みます。
    作者読みでもジャンル読みでもなく、作品読みと自分では思っています。

    わたしは西の人間だから口頭で話すときは方言も口にします。
    しかし東京弁=標準日本語でもなくて、大東京のど真ん中にも方言はある気がします。
    そんな場所で生まれ育ったひとが方言を自覚せずに使用して、他の道府県はおろか、都内の他の市町村のひとさえ困惑させる場合もあるのではないかと思いました。
  • ・杜若さん

    おはようございます!

    ねえ。どうなっちゃうんですかね?

    コンパクトシティ構想もうまく行っていないようですし。
    イオンが商店街を根こそぎ潰して、採算が危うくなって撤退してしまった地域も心配です。

    採算が取れなくなって路線が撤退したあと、代替にバスを誘致しようにも、電車で取れなかった採算がバスで取れるはずもなく、また、物流業界は慢性的な人不足。

    どうなっちゃうんですかねえ、この国。
    夕張みたいな実質的な“姥捨て山”が増えるんですかね。
    ふう。
    他人事じゃないんですよね、私の住んでいる地区も。

    ではでは。
  • ・青丹さん

    おはようございます!

    私は作者読みをけっこうしますね。ホラーとエッセイを読んでおもしろければ、ほかのも読みます。
    いまは、ku-ro-usagiさんの作品を熱心に読んでいます。

    東京の「方言」でいえば、オードリーの若林さんが思い浮かびます。風呂のアクセントとか、独特ですよ。築地の近くだったかな、あの方は。

    近況ノートの件。わざわざ、新しいエピソードにするまでもない、埋もれてもかまわない短い話は、近況ノートに書いたほうがいいかなと思っています。わたしの場合、新しいエピソードに書くよりも、近況ノートに書いた方が、読んでくれる人が多いという事情もありますが。

    ではでは〜。
  • > イオンが商店街を根こそぎ潰して、採算が危うくなって撤退してしまった地域も心配です。

    あ、やっぱり気になってましたか。焼畑農業かなって思って見ています。巨大資本が乗り込んで、地域経済破壊して、搾り取れるものがなくなったら撤退して、気付いたときには小売りも雇用も物流もすべてが消滅している地獄。規制が必要ですよ。

    まあ、自民党とこういう大資本が結託して国民から搾取する構造がつづくかぎりは、このままでしょう・・・と言いつつ、実はイオンは立民の岡田(=イオン会長の弟)の身内なので、結局こいつらに任せておいたら地方は滅びるというね。経済強者にしか実質的参政権がないのは、いつの時代も一緒ですか。
  • こんにちは

    佐久市は二毛作が難しかったので、郷土料理の鯉こくが生まれたのですよね。民家でも池のある家が多いと聞きました。
    鯉こく、甘みのある味噌で煮たもので何回か食べた事があります。最初はびっくりしましたけれど、美味しかったです。同じく郷土料理のイナゴの佃煮にはなかなか箸がつけられませんでしたが(^^;;

    うさぎのふさぁふさぁにクスッとしました。撫でさせてくれたり噛んだり、ツンデレでかわいいですね。
  • ・杜若さん

    こんばんは。

    『焼畑農業』というのは、言い得て妙ですね。規制が強すぎた昔も問題がありました。バランスが大事なのだとは思いますが、それこそ、政治の役割のように思います。

    実質的な参政権については、まあ、アテナイの時代から、あまり変わっていないようですね。民主主義はまだ発展途上の制度なのでしょう(永遠にそうかも)。
     岡田さんがシャッター商店街の近くで、「こんなふうにしたのはだれだ」と街頭演説をしたら、「おまえの兄貴だろう」というようなことを言われたとか。

    ではでは。
  • ・葵さん

    こんばんは。

    昔の佐久は、台所まで水路が流れていて、そこで鯉を養殖していたそうです。台所で出た野菜くずとかを、そのまま水路に流して、鯉のエサにしていたそうです。
     そういう造りの家を見てみたかったのですが、道に迷って、タイムオーバーでした。
     鯉の養殖場は見て来ましたよ。
     鯉のあらい(刺身)はなかなかおいしかった記憶があります。
     イナゴの佃煮は私もちょっとむりだなあ。素揚げなら、ちょっと食べてみたいかも。おいしいらしいですね。

     うさぎは、ツンツンツンデレぐらいですね。早く、ツンデレぐらいになってほしいです。さいきんは、ケージから出して自由にさせていると、近くによって来るようになりました。でも、ゆだんすると鋭い刃で噛みついてきます。困ったものです。

    ではでは。
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