• 現代ファンタジー
  • SF

行きたいフィクションの世界。

昔から漫画やアニメが好きな人間でしたが、不思議と「二次元の世界に移住したい」とは全く思わないタイプでした。
自分が好きなタイプの作品が、化け物と血みどろの戦いを繰り広げたり、人類の存亡をかけて大冒険するような、安全な日常が保障されているからこそ楽しめる作品だったせいでしょうね。基本的に家でのんびりまったりダラダラするのが大好きなので、サバイバル必須なスペクタクル活劇世界の住人になるのなんて御免こうむるというタイプです。そんな世界にいたら多分、モヒカンにかられる側の名もない哀れなモブになっているとしか思えない。

ですので現在よくみかける、ゲームの世界から出られなくなったりファンタジー世界に転生したりするタイプの話にはあまり食指が伸びません。


そんなタイプの人間だったというのに、ここ数年「この世界の住民になりたい……」と焦がれる作品がございます。

カートゥーン・ネットワークで放送されているアメリカ産アニメの「スティーブン・ユニバース」と「アドベンチャータイム」ですね。
特に「スティーブン・ユニバース」のアメリカのどこかにあるっぽい海辺のシケた小さなまち、ビーチシティの住民になりたい……。名もないモブとして、ドーナツ屋に行ったりピザ食ったりしてぇ。ティーンエイジャーだったら「こんなシケた街、いつか出てってやる」って不貞腐れたりしてぇ……。そんな毎日に、主人公のスティーブンとその家族であるジェムズ(宇宙からもともと地球侵略にやってきたけど今は地球を守っている不思議な種族)たちが繰り広げる騒動の余波に巻き込まれたりしてぇ……と、そんな気持ちでカートゥーンネットワークの無料放送の日は羨望の眼差しで眺めていたりします。

本作はとにかくキャラクターに背景美術、ときどき挿入される歌や肝心のストーリーがとにかく魅力的で現在大好きなアニメの一本となっております。一話一話に非常に胸にしみいるような秀逸なストーリーのものも多く、こういう作品をつくれるようになったらほかに何もいらないと本気で焦がれてしまうようなところがありますね。
監督のレベッカ・シュガーさんはまだお若いのにどうしてこういうストーリーがつくれるのかとため息が出ます。

楽しみと憧れと羨望の詰まった作品ですが、カートゥーンネットワークが無料の日に狙って視聴するというビンボくさい方法で楽しんでいるため、見ていないストーリーがあるのが悲しい。DVDなりBlu-rayなりだしてくれたら親を質に入れても購入する覚悟ができているというのに、どうして出してくれないんだカートゥーンネットワーク。ていうか、日本アニメネタも多いし(ウテナのパロディや有名)何から何まで日本人ウケする要素しかないと思うのになんで大々的に売り出してくれないんだ……謎すぎる。キャラクターなんて色んな意味で映えそうだから、かわいい読モさんとかと絡めて売り出してくれないものだろうか。
そんでもってコンセプトカフェとかもやってくれないものかなぁ、セイディとラースの店のドーナツとか、スティーブンの好きな端っこポテトとかを売るんだ。
もしどこかの遊園地みたいにビーチシティを再現したアミューズメントみたいなものがあれば、とんでもない勢いでテンションあげまくると思いますね……。ああ行きたい、ビーチシティ。


「アドベンチャータイム」の世界ではどうやら人類が滅亡しちゃったっぽいですが、あの世界でのびのびと呑気に好き勝手に生きている変な生き物の一つになって、のんびりのびのびとのどかに生活したいです。


ところで、ケリー・リンクの『マジック・フォー・ビギナーズ』という小説が好きなのですが、その中に登場する少年少女たちはラテ欄にも乗らず、どのタイミングで放送されるか分からず、放送順もランダムだけどそういう形態から一部にマニアを生み出しカルト的な人気の高いテレビドラマ「図書館」のファンということになっています。「スティーブン・ユニバース」も「アドベンチャータイム」も自分の中ではこの「図書館」を視聴している気分になるアニメーションなのでした。


このところ疲れ気味でなかなか文章を書くところまでテンションをあげられなかったので、ウォーミングアップとして気楽な文章をここに書き込んでみました。



そういえば米国産アニメというと「ザ・シンプソンズ」も好きなのですが(最近はなかなか見る機会がないけれど)、舞台になってるスプリングフィールドには移住したくないです……。面白いけれど。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する