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カクヨムコン4について。

今年ももう残り一月しかないとか歳とると一年の早さがしみじみとんでもねえよと怯えてる間にカクヨムコン4が始まりましたね。

そんなわけで、新作の短編一本とすでに完結している長編二本で参加しています。
長編は中間先行突破しなくてもいいから(ていうかまあまず突破しねえよ)とにかく人の目に触れる場所に出したいという気持ちから投稿したものなので極力早いうちに出さないと──と、日付が変わってしばらく経ってから投稿したというのに既に埋もれ気味という恐ろしさ。


殆どただの宣伝になっちゃいますが、以下そのうちわけなど。

・『村焼き姫と魔女の焼き菓子』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887629603

短編で今回唯一の新作です。
国を守るためだったとはいえ村を焼いたことがあるお姫様は、崇敬されても慕われ愛されることがないのを気に病んでいる。近隣諸国の王子にすら怖がられ、縁談が全くまとまらない。これでは世継ぎを産んで国を護ることができない。村ではなく皆から愛されるものを焼くようにならなくては──。
という動機から城下に出て出会ったのが、市場で貧しい人々に菓子を振る舞い質素なみなりの娘だった。娘と人々の様子から自分の作るべきものはこれだと確信したお姫様は、娘に菓子の焼き方を教えてくれと頼むのだった──。

という所から始まってる、フェアリーテール調の甘くて苦いお話。
普段ダラダラした長編ばかり書いてるやつが頑張って短編を書きました。短いので気軽に目を通して頂けると嬉しいです。


・『マリア・ガーネットとマルガリタ・アメジスト、天国を奪い取る。』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884961908

長編です。異世界間交流がすでに始まっている近未来が舞台で、悪い妖精の国に支配されてるかつてのスモールタウンにある教会を模した娼館で娼婦をやってる記憶と人格を壊された元魔法少女と、魔法少女達が闘うショーでヒールを演じている毛色の変わった魔法少女との百合話。
「閉鎖された町の中で繰り広げられるヤクザの抗争に巻き込まれた力のない少女が囚われている女の子と自分たちの未来のために持ち前の狡猾さと生き汚さを発揮するお話」でもありますが、書いた本人としては「なんかエグい設定だけど全力で魔法少女やってますよ」と声を大にして言いたい作品でもあります。やっぱ、可哀想な女の子たちにの鼻先に甘い罠ぶら下げて泣きながらデスゲームさせるのが時代の潮流なのかもしれませんが、途中が悲惨でも最終的にうるせーしらねーで奇跡を起こしてみせるのが魔法少女の本懐だとおばちゃんは思うの……という点に密かにこだわっていた。
なお、「魔法を失い変身できなくなってからの復活」「対立する魔法少女達のタイマン」「光堕ち魔法少女」という、女児アニメ定番の展開が好きなものでその辺は拘っておりました。

私の書くものにしてはすでに結構な評価を頂いている作品ではありますが、同好の士の人に刺さればよいなあ……という気持ちから投稿いたしました。
長い上にセルフレイティングのチェック三点盛りなやつですが、読んでいただけますと幸いです。


・『人豚小戚、厠生活をやめアイドルを目指す。』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886975228

外世界から飛来する怪物の襲撃に悩まされてる上に、従来からある人類同士のいがみ合いも全く解決の兆しを見せない二十一世紀末の地球。
ユーラシア大陸東端の軍港の街育ちのリーリヤは、公衆便所をねぐらにしながらヤクザ者の使いっ走りといった労働と蓄財に励む働き者の浮浪児。
美男美女だった両親の形質を引き継いだ為に十歳にして子供離れした美貌を持つリーリヤだが、絶世の歌姫だった母親の悲惨すぎる死に際に接して以降は自分の美貌は自分の将来に災いを成すと信じて不潔さと「人豚ちゃん」のニュアンスを持つあだ名であるところの小戚で武装している。
という自衛の努力も虚しく日に日に美しくなるリーリヤに街のヤクザものから人前に出て歌を歌えと持ちかけられる。それは即ち自分たちの財産になれの意だと解したリーリヤは生まれ育った街を離れる決意をする。その時頭にあったのがしばらく前に出会った二人の奇妙な外国人だった──という所から始まるお話。

特殊な能力を持つワルキューレと呼ばれる少女じゃないと倒せることができない怪物の襲来に往生している地球というソシャゲやら深夜アニメやらでよく見かけるような世の中になってる二十一世紀末の世界で、世界の底辺で育った二人の女の子が本来自分たちがなれないはずのワルキューレになってしたたかに生き抜こうと決意をするという流れになります。

この二段落ですでに情報過多気味だというのに、さらに「るろうに剣心」の斎藤一に懸想するあまり牙突を撃ちたがる仕込傘使いの主人公だとか、二十世紀末の東京を舞台にした時代考証ガン無視したギャルドラマが女児達中心に大ヒットしている二十一世紀末だとかとにかく異常な小ネタと世界観、そのせいで文字が膨れ上がり一話あたりの文字数が平気で二万字前後になってるという作中のヤクザよりもよっぽどヤクザな仕様、そもそもこれスピンオフだよ? コンテストにスピンオフ作品出すってバカじゃねえの? という意味から既に色々諦めている作品。
なおジャンルがSFになってますが、本当なら現代ファンタジーが相応しいように思うもののなんかちょっと違うなという理由から採択したものです。完全になんちゃってSFです。その辺はご寛恕ください。

そんな作品を何故だしたかというと、とにかく頑張って書いたので人の目に触れさせてやりたかったの一言に尽きます。
カクヨム上のどこかにいるであろう、根性の悪いゲテモノ好きな人の目に止まれば嬉しい。しかしゲテモノ好きな人が書籍化やプロデビューを目指す方々の傾向と対策をばっちり抑えた力作でひしめくカクヨムコンのラインナップから読むものをお探しになるだろうか……? 

ちなみに本作の本編はこちらです。

『ハーレムリポート フロム ゴシップガール』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885611315

特殊な怪物を唯一倒せる特殊な少女の育成機関である学校に何故か唯一その素質を持つ少年が編入してきた。その彼を中心としたよくあるハーレム模様は学園にいるゴシップガールが全世界にむけて公開し好評を博していた……という学内の様子を、学園の名もないモブ少女たちが観察していたらいつのまにやらとんでもない騒動に巻き込まれていたというお話。ハーレムとか言ってますが、いちゃつくのは主に女子と女子です。

自分でも嫌になるような文字数が特徴。しかも連載中。
投げるならスピンオフじゃなく本編が筋だろという気持ちがないじゃないのですが、中間先行突破しないようなものをこれ以上投稿するのは流石にメンタルすり減るわいという理由から参加を見送っております。期間中に完結させる自信もぶっちゃけありませんし。



長編二つはどっちも根性の悪い女の子が主役です。
カクヨムでは「根性が悪くて可愛い女の子ならこの人」(あとついでに「嫌味とあてこすりならこの人」)という存在になれたら、と、時々冗談めいたものを口にしているくらいそういう女子が好きなわけですが、まあそんなわけで長編二作はそういう趣味嗜好が炸裂しておりますね。

とりあえず好みのツボが似ている人に見つけていただいたらこんなに嬉しいことはないなあ……という気持ちでおります。

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