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おおよそ一年前に読んだ本。

去年の今頃から精神的に落ち込んでしまい、文章を書くのが嫌になっておりました。酷い時には本を読むことすらできないほどに。
よって、読んだ本の感想を書き残す連載も停滞しまくっていたわけです。

滞ってはいても連載のことは頭にずっとあり、読めることはできるようになっても感想を公開しないことで良心の呵責をいつも覚えておりました。

書けないものは書けない! で居直って一年、ようやく文章を書ける気力もたまってきたようです。手元のノートにペンでこまこま書き込んでいたものをもとに、去年の十一月に読んでいた本の感想を書きあげ、公開するところまでにたどりつきました。
本日19時に公開する予定ですので、よかったら目を通してやってくださいませ。

https://kakuyomu.jp/works/16817330656533448395

肩の荷を少しおろせて、今はほっと一息ついてます。
……でも書かなきゃならない感想はまだまだ山のように残ってるんですけどね……。ぼちぼち更新していきたいです。

2件のコメント

  • おつかれさまです。
    私も以前ピクルズジンジャーさんにお薦めしていただいたケリー・リンクの『スペシャリストの帽子』を、失礼ながら読み差しにしていたのを思い出し、続きを読もうか、とすると「人間消滅」という短編に突き当たり、今の自分の心象に刺さるものもあって、涙ぐみながら少しづつ読み進めています。
    1970年ということですから、ベトナム戦争のころの話でしょうか? 当時のアメリカの少女たちの孤独感・疎外感が切実に描かれていて、胸が詰まる思いがします。
    マジックリアリズムの文体も、私の好みにはあまり合わないな、と以前は思っていたのですが、現在の出来事の描写と過去の回想を自在に行き来しながらキャラクターの心情を紐解いていく筆致が、今ではとても魅惑的に感じられるようになりました。
    良い本を紹介していただき、ありがとうございます。
  • myz様

    『スペシャリストの帽子』を手に取ってきださってありがとうございます。拙い紹介が新たな本の出会いのお役にたてたようで幸いです。
    実は「趣味に走った本を紹介してしまった」と後悔していたのですが、結果的によい出会いとなったようで嬉しく思います。

    実は「人間消滅」は初読の時にそこまで刺さった作品ではなかったので、この度改めて読み直したところです。ケリー・リンクらしい一編で改めてこの作家が好きなことを実感しました。

    1970年ということなので冷戦下のことでしょうね。主人公の兄が厭戦的なカルチャーに反応していることなどから当時の世相が感じられます。
    観察されている少女は、スカルノ政権下のインドネシアで当時のアメリカ人育ちの少女である主人公には想像できないような苦難と喪失を家族ともども味わっていたのでしょう(インドネシア史については知識がほぼ無いので想像するよりありませんが、時々現れる監獄といった言葉や、少女一人が家族から離されて平和で繁栄しているアメリカに渡ってきたことなどから察せられます)。

    マジックリアリズムは一見とっぴな物語に見えて、歴史や政治の理不尽に翻弄される名もなき人々の哀しさや逞しさを語っている所が好きですね。
    このジャンルには他にも面白い小説がたくさんありますので、ぜひお読みください。
    素晴らしい本との出会いに恵まれますように。
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