私にとって創作は、
飢えを満たす行為です。
肯定されない自分を、
社会に対する不満を、
解決できない疑問を、
物語として創出する。
誰かの胸に忘れられない棘を残したい。
読み終わった後に、何とも言えないむず痒さを感じてほしい。
忘れるな。私の不満を、疑問を、解釈を。
そんな気持ちで、創作活動をしてきました。
つまり私は、創作活動をしているすべての瞬間において、
不幸せでなければならないのです。
現状に満足し、幸せを感じ、満たされているとき、
おそらく私の言葉は意味も価値も持てない。
言葉そのもの以上の、何物にもなれない。
満たされるということ。
それは私の中に言葉が生まれないこと。
幸せになるのが怖いです。
一生満たされないままでいい。
愛に、温もりに、優しさに、正解に、
飢えたまま生きていたいと思います。
言葉を失うのが怖いです。
伝えたい想いがあるのに、それを言語化して、
伝わるよう表現することができないのは、
呼吸ができないのと同じくらい苦しいです。
満たされるということ。
現状という水槽に溺れ、息ができないこと。
不幸せと引き換えに生まれる、愛しい物語たちが、
どうか皆様に愛され、幸せでありますように。