O personに出てくるヒロインの元彼、遊月。ドブロデーヤのメイン男性三人はそこそこに根拠のある造形をしていた(多分)のに対してどうしてこいつだけなんか王子様みたいな性能していたのかなという話をしたいです。まずドブロデーヤの男性陣についてざっくり紹介していくとこのような感じになります。まずは主人公アンドレイ。没落貴族の末裔で貧乏大学生。しかし金を稼ぐという野望があったために、独占取材で一発当てる目的で噂の父子に近づいていきます。しかし問題の親子の娘ナスターシャに少しずつ惚れてしまって、彼女に対する恋慕と彼女の夢を応援したい気持ちの間で揺れて葛藤してしまいます。次はミハイル。若年期に暴れ回って実家を勘当された過去のある貴族。しかしある時捨て子のナスターシャを拾ってから実験的試みによって、自らが真っ当な人間を育てることができるのかという、ある種の賭けみたいな理由で父親になるのです。そしてなんか当て馬みたいなポジションになってしまった青年エリョーマ。彼は母親が受けた傷を癒すために精神科医を志す医学生です。ナスターシャが精神疾患から立ち直った経緯を探るために単身モスクワから彼らの元へ向かうのです。しかし、ナスターシャと話すうちに、前著した二人よりも早くナスターシャの真意および愛の本質みたいなものに気づきます。そこでアンドレイとギスりだすのですが、彼自身は恋愛感情よりもナスターシャの信念を応援する気持ちを優先していたので、奪い合いということにはならず、奇妙な友人関係が作り出されるのです。そして問題の遊月。プロットの段階では、一度拾ってくれた佳奈子を内心聖母扱いしていて、しかしそれと同時にめちゃくちゃ執着している設定でした。佳奈子の聖性を汚したくない気持ちと、めちゃくちゃにしてやりたいという支配欲みたいなものの間で葛藤しまくっているキャラとして書いていたはずでした。なのに、それについてはっきり言及されたシーンが見当たらない・・・・。ありゃりゃあと思いましたね。そもそも、遊月って自分の性的な欲望とか暴露するタイプだっけって思いますが。しかも要に対して。要からしたら姉のことすけべな目で見てますってはっきり言われたら反応に困らないかっていうのもあるし。いや、そういう文脈で語るべきじゃないのかな。でも遊月ってどこが理想的なのか全くわからんのですが何故ですかね。確かにオタクの女友達が妙に遊月のこと褒めてたけれど、私からしたらどこが格好いいねんあんな男としか思わないし・・・・。男の人から見たら不自然なのかなあと思いました。逆に佳奈子に関してはどうなんだって思います。佳奈子ってめちゃくちゃ自己犠牲すごいし、ふらふらしていた年上男性を拾って二年間養うほどのバケモン甲斐性なんですけれど、変じゃないのかな・・・・って内心思います。しかしそれでも、佳奈子の行動には佳奈子だからこうなってしまうみたいな確信みたいなものがあって・・・・。なんというか、これは私の人間観が影響しているのかもしれないですけれど、人間の性質ってやつは生まれる前から決まっているという価値観があります。つまり魂の性質は経験では左右されないということです。この流れで語ると、佳奈子は善性を持って生まれたのでこうなるのはやむを得ないみたいな感じです。これが一番良くないのかな。運命論を信じる私にとっては、全て出来レースみたいな物語になってしまうし・・・・。しかし、何を思ってその行動に出たのかという行間が省かれているというのが致命的です。いや、でもそれは佳奈子と遊月の関係についての話で、佳奈子が要に近づく理由とか、遊月が佳奈子から離れた理由については当てはまらないよな・・・・?それでもガチで遊月のどこが理想的なのかがわからない・・・・。遊月ってそんな格好いいか・・? 当たり前のことしかしていないのではないか・・・・? 明らかに怪しくて唐突に金をせびってきた詐欺師にその場で四万円をあげちゃうようなお人好しのわたくしにはわかりません。全てのキャラを描写する時、私はキャラクターを演じるつもりで書くのですが、それが良くないのかなあと考えてしまいます。一度自分の思考を通ってしまったキャラだから、やっぱり自らの価値観に歪められてしまうのではないかと思います。しかし、生々しい感情を書くにはそうするのが有効だし・・・・と考えてしまいます。しかし作中で何度も佳奈子と要が似ていると言及されていたので、佳奈子の思考回路は要とだいたい同じなんだと思います。繊細さとかも含めて。多分そこは父親に似たのではないでしょうか。父親の描写を見ればわかりますが、明らかに自己完結型のエゴイストなのは置いておいてもめちゃくちゃ繊細な人らしい破滅の道を辿っていますし。ある種、その父親の末路と二人の違いが、善性は後天的に獲得する事は不可能だという残酷なテーマを突きつけているような気もしますが。てか、作中キャラみんな善性では?みたいなツッコミはわかるが・・・・。大槻さん親子とか和尚さんに関してはただの凡人では?みたいなことを思っているのですが私がおかしいのかもしれません。あの三人は要くんがいい子だから優しいだけで別にただの他人に対してわざわざ優しくしようなんて思いませんし。逆に普通の人で要くんをわざわざ傷つける奴っているのかって思いますし・・・・。コンプレックスとか性欲とかがなきゃあり得ないのではないかという気持ちもあります・・・・。しかし要くんって友達少ないよなっていうのはそうです。要くんは友達が少ないです。基本的に要くんの性質を理解してくれるような人にしか要くんは心を開かないし、同年代のノリについていけないみたいなところはあります。基本的にプライド高くて友達できないというよりかは、繊細すぎてホモソで負けかけているみたいな感じですね。だからといって女友達を作ろうとも思わないし・・・・こういう繊細で賢い人って自分よりずっと年上の異性にしか心を開かないところありますよねえ。若い人同士で特に異性となると、若干の忌避感みたいなものを覚えますし。私がおじさん大好きなのと変わらないですね。私は賢くないのですが。でもそこは男女で変わるのかな・・・・。多分要は社会に出ると潰されるタイプなので、学生期間の今が輝き時ですね・・・・。ライトワークとかしたほうが良さそう・・・・。それか一生寺勤めか。今度は繊細すぎるか弱い男が社会で潰される様を描きたいですねえ・・・・。それはすでにドストエフスキーが書いているのですが・・・・。
余談ですが、私はギャップ萌えという安直なキャラ崩しが許せないので、基本的にはキャラの本質を崩さない行動しか書いているつもりはないです。BLでも同じなんですけれど。キャラ萌えとか基本しない質なので書くときは淡々としているつもりです。あくまでつもりなので、無意識でオタクに媚びたシーン書いていたら片腹痛いです。病ですね。私は人間のことを理解しているようで、本質的には理解していないのかもしれませんね・・・・。