• 異世界ファンタジー

「ぐうたら剣姫行」232話

第232話「究極の魔獣」、投稿しました。

案内人たちの警告通り、魔法と人間の血をかぎつけて、ちゃんとやってきました。
「蛇」と言われていますが、どちらかというと「竜」に近い姿です。東洋の方。全長はキロメートル単位になります。高峰の上の方に巻きついているのがふもとから見えるというのは事実そのものです。
二本の触手はヒゲすなわち鼻の下からではなく、頭部から長いものが生えています。藤子・F・不二雄「絶滅の島」に出てくるエイリアンが振るうものをイメージしています。
全体的に可愛さはかけらもありません。


前半部分、グンダルフォルム視点でのあれこれ。
最初の豆粒→ムレブ先生、第191話。
中の汁の気配→195話で殴り殺された案内人が、バラニダエに食われた際に漏れたもの。これをやっていなければグンダル君は気づかず北へ行ってくれたかもしれません。
戻る途中、突然湧いた大きな力→209話、砦に入ってきたファラにバージルが攻撃しようとして、ファラも対抗したあれ。ここまでどれだけ隠していてもこれをやった時点でグンダル君の襲来は避けられなくなりました。
地上と天界をつなぐ何か→216話、装着の儀。ちなみに他の魔獣にもかぎつけられて、いま砦のある山のふもとはかなり大変なことになっています。
豆粒の汁がたっぷり→222話、223話の山賊たちの粛清。
砦からの、美味であること間違いなしの、強い気配→229話、カルナリア覚醒時の魔力。

ちなみに、ゾルカン隊のこれまで、猿に襲われて流血したり火魔法石を炸裂させたりすり鉢の底でファラが水を出したりは、最も大きな山塊の向こう側だったのと、遮蔽布をしっかり使い最小限の行使にとどめたので、感知されていませんでした。やるべきことをきちんとやっていた一行は、トニアたちの裏切りがなければ無事通過できていたはずです。

レイマールたちも、強行軍でガザード砦までたどりついたあと、温泉もあるこの場所で数日休息していましたが、王族で豊かな魔力持ちのレイマールや大魔導師バージルたちはもっぱら洞窟内の居室にいたもので、目覚めて腹ペコのグンダル君は気づかず通過していってしまいました。運が良かった。もし気づかれていたら、トニアが裏切って砦についてもそこは完全な廃墟になっており……ゾルカン隊が一斉に逆襲してトニアや裏切り者たち全員が首を縛られていたことでしょう。

かぎつけて遠方から全力で飛んできたグンダル君。
さすがに正確に砦にとはいかず近いところにまず着地。その際の音も地響きもかなりのものだったのですが、時折噴煙をあげ震動する火山の中腹という砦の立地のせいで、誰も噴火ではないものだとは気づけませんでした。タイミング的には、228話「決闘」でぼろ布の「首」が飛んだ、そのあたりです。映像にしたとしても、「首」が飛んだそのタイミングでドーンと轟音と震動――ただのエフェクトにしか思えないでしょう。
その直後に地べたにへたばったフィンだけが、火山とは違うズルズル動く音を聞き取って状況を悟っています。なのでカルナリアに警告した後はまったく殺気を放たず、やる気を出しませんでした。
ベレニスへの対応は……流血を避けるためだったということにしておきましょう、ええ。舌入れて何やってるんだこの淫魔。
「……半分くらいは、自分の趣味も入ってる気がするっす。それなりに色々つきあってみた上での勘っすけど、あれ、私と違って、本物の変態の気配がするっす」匿名希望のメガネさん(154話)
「何を言う。体を動かさずにすみ恨みも買わずに相手を無力化できる、一番楽な方法を選んだだけだぞ」某ぐうたら剣士
「・・・・・・・・・」じとーっと見ている王女殿下

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