「信じる者は……」 催眠術師にして、魔術師の子弟の話ですが。このところ催眠術師って芸をやる場がないので、舞台としては、ちょっと時代遅れですかねぇ。ストーリー自身はそこそこの線をいってると思うんですが。
「ねむれないよぉ」 ぼくは、この頃、1日に9時間は睡眠時間をとらないと寝不足だぁ、なぞとほざいていた時期で。寝不足というのに恐怖心を抱いていたのですが、これをAんIの会誌に発表したら、講談社の編集の宇山さんに「ねむらないですむなんて、便利じゃないですか。何か問題あります?」と言われ、ショック。
こういうタフな人が出世して、講談社文芸図書第三出版部(通称文三)部長になったりするんですよね。星新一先生の葬式(追悼式)に行ったとき、葬儀委員長みたいなことしてたし。
「へんな病気」 ぼくが生まれたころ、身体から綿がでてくる奇病の女性がいて、まあ、子供の頃はそういった、今でいえば非科学的な妙な話でいっぱいだったわけです。そういった面では、つまらない世の中になったなあ。
この話は、石とか物体が出てくる、という話ですが。ま、もともとSFなんて非科学的なもんだから、いいんじゃないでしょうか。
「ふさふさの使い」 稲荷寿司は、お稲荷様のお使いのキツネの好物がアブラゲだったことから名がついたわけですが。こういうマクラを先にしておかないと、通じませんかねえ。どうでしょうか。
ラストの女の子のきゃいきゃいが書きたかったんです。