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KAC2023第6回エントリー作品「溺れる心」創作ノート

競作企画KAC2023は、毎回異なる「お題」が出る。今回は「アンラッキー7」……えーと。第3回の「ぐちゃぐちゃ」も戸惑ったけど、あれは「ぐっちゃん」という登場人物でしのいだ。今回はどうするかなあ。

私は全7回をシリーズ「松映物語」という連作仕立てにしようとここまで来た。777字縛り、舞台は松映(モデルは松江)、小泉八雲と思しき主人が営む幻の古書店・泥蓮洞を絡める、できるだけ出題初日に出稿(つまり12時出題から構想+執筆=12時間以内)。あと第4回は第1回と、第3回は第2回と登場人物が連動したから、今回は第3回と連動させなければならない。

第3回となると、隣家の子供とそのかあちゃ、主人公の父親で陰謀論者の三人がいる。ここは陰謀論者だろう。ここまで基本的にハートウォームストーリーで来たけど、1回くらい泥蓮洞が門を閉ざして主人公が救われない話があってもいいな。そのつもりで真っ先に標題「溺れる心」が決まる。陰謀論に絡め取られて恐怖と社会への敵意に溺れる姿を書こう、と思って書き始める。でもなあ、第3話で息子が父に寄り添おうと決心したのに父親が破滅しちゃったら、息子も救われないなあ。うーん。と迷いながら書き書き。

あと「アンラッキー7」をどう絡める。777字縛りだからあれこれは書けない。陰謀論を七つ列挙するかあ。この時点で小泉八雲→雲→ケムトレイルは思いついた。残る6つはwikipedia「陰謀論の一覧」を確認しながら決めていった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B0%E8%AC%80%E8%AB%96%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

標題が単なる象徴ではなく具体的な話と繋がるように、子供の頃に溺れた経験があったことにしよう。心の危機のクライマックスでそれを追体験、泥蓮洞主人のひとことで浮かび上がる。うん。うん。一方が他方の意見に同意することはないのだとしても、少し希望の光が見えるようなラストで、呼吸。文字数を微調整して777字、よしっ。

というわけで第3回+第7回はどちらもお題の消化に苦労したけど、どうにか形になったよ。

https://kakuyomu.jp/my/works/16817330654379033273

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